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大変な時期だからこそ「介護×リモート」の可能性を探る。Zoomを活用して、利用者様の傾聴をやってみた

まだまだ世間を騒がせている「新型コロナウイルス(COVID-19)」。

私たちが介護事業を展開している秋田県でも感染者が出ており、イベントの中止などが相次いでいる状況です。先日noteで紹介した「福祉留学」の第2回も3月に予定していたのですが、延期とさせていただきました。

当初予定してた出張もキャンセルせざるを得なくなっているなど、まだまだ混乱が続きそうですが、悲観してばかりもいられない。

こんな時期だからこそ今までの当たり前を見直す良い機会にしようと思い、新たな可能性を探ってみることにしました。

Zoomを活用して、利用者様の傾聴を

今回、挑戦してみたのはオンラインMTGツールの「Zoom」を活用して、利用者様の傾聴をしてもらうという取り組みです。

細かい雑務や記録作業などを行いながら、日々利用者様と向き合うスタッフの負荷軽減につなげられる方法はないか。同じ想いを持ってくれている全国の仲間と、より濃いつながりを作れないか摸索するための取り組みです。

そこで、介護施設とすきまワーカーをマッチングするサービス「Sketter(スケッター)」を活用し、3月16~18日の3日間、リモート傾聴を行ってくれる方を募集しました。募集を開始してからすぐに応募があり、首都圏から3名の方に参加いただくことに。

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当日は、事前に利用者様のお名前や会話の注意点をスケッターの方に説明したうえで、それぞれの自己紹介から始めました。

マイク調整がうまくいかず聞こえづらい、利用者様の不安もあり会話がなかなか始まらないなど最初は苦労したのですが、私が会話の橋渡しをすることで徐々に互いの表情も明るくなり、会話もスムーズになってきました。

秋田弁が分からないときはフォローに入ったり、話の理解を促進するために話題に上がったものを調べて画面共有をしたりしたことで、利用者様の記憶もさらに蘇り、会話がどんどん弾んでいったのが印象的です。

スケッターの方々からは「人生の大先輩の話を聞けて、貴重な体験だった」「(利用者様)がお話上手で、自然体で気さくな方だった。私の方が救われた気がします」という嬉しい言葉をいただきました!

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(情報共有画面にて)

一方で、利用者様はオンラインMTGツールで話すことに慣れていなく、最初はなかなか会話も弾まないため、私がフォローに入ったように付き添いの方がいなければ成り立たないという課題も見えてきました。

1on1の形だと付き添うスタッフの負担軽減にはならないため、今後は複数人での回想法形式でやってみるのがどうかなと思っています。

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(利用者様が涙を流されるときも)

まだ課題の残っているリモート傾聴ですが、この経験を次に繋げていくために、振り返りと次の実践を進めていきます!

(さっそくですが、sketterが始めた「桜プロジェクト」にさっそく参加しまして、全国の桜をzoomで秋田に届けて、利用者様とお花見してくれる方を募集しています。興味のある方は、ご応募いただけると嬉しいです……!)

介護現場がより良く変わるために何ができるか

今回は傾聴という形でしたが、人材不足が深刻になっている介護業界において、現場スタッフの負担を減らすため、リモートによるサポートでの可能性は大きいと思っています。

例えば、ケアの記録業務が挙げられます。弊社では約2年前から、スマートフォンやタブレットなどからケアの記録ができるサービス「ケアコラボ」を活用しています。テキストだけでなく写真や動画もアップロードできること、クラウドに情報が蓄積されていくのでどのスタッフでも簡単に情報管理ができることなどから、非常に効率化が進みました。

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こうしたICTサービスは増えているものの、ケア記録を手書きで行っている施設はまだ少なくないのが現状です。手書きで記録することを批判するわけではありませんが、一連のプロセスには結構手間がかかっています。

利用者様の介助をしながらなので、まずスタッフはメモ帳など一度記します。その後、清書をする「記録の時間」のようなものが設けられ、紙でまとめて管理する形です(紙でまとめた記録は共有しづらいデメリットも)。

ケアコラボのサービス説明資料にも、清書をする時間が勤務時間に収まらず、サービス残業になっていることが、スタッフの不満につながっているという内容が記されています。このメモから清書にいたるプロセスを、遠隔地にいるサポートスタッフが変わりに行うことができれば、業務の効率化につながる可能性があるのではないでしょうか。

他にも効率化のために考えられるのが、ショートステイが日々行う「荷物チェック」。入所と退所時に毎回何を持っているか、何か紛失しているものがないかリストを作って確認するのですが(だいたい10~20点ほどあります)、これも現場スタッフにとっては手間がかかる作業です。

弊社では3年前から「介護サプリ」という持ち物チェックアプリを活用していますが、こうしたサービスを利用していない施設は、荷物チェックについてもリモートのサポートスタッフの力を借りられると、業務の効率化につなげることができるかもしれません。

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もちろん、個人情報の観点やトラブルが起こったときに責任の所在はどうなるのかなど、今後出てくる課題も考えられます。しかし、人手不足が深刻になる中で、ICTの導入が進んでおらず、外部にもなかなか開いてこなかった介護業界が次の未来を作るためには、雇用関係に縛られず、多様なスキルを持つ方々と連携していかなければいけません。

「人手不足」はセンサーやロボット、ICTの導入、ワークシェアリングを利用したスケッターのようなを仕組みを柔軟に受け入れ、業務を工夫することができる現場があれば、解消できると思っています。

これからも新しい取り組みに挑戦していきたいので、「こんなアイデアや事例がある」などがあれば、Twitterを通して教えてもらえると嬉しいです!

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あきた創生マネジメントでは、福祉留学やsketter、仕事旅行社といったサービスを通して介護や地域づくりを気軽に体験できる機会を秋田県で作っています。上でも記載したように、直近ではsketterを通して全国の桜をZoomで秋田に届け、利用者様とお花見をしてくれる方を募集しています! ぜひご応募いただけると嬉しいです。また、取材や施設見学などの問い合わせは、rin.sousei.saiyo[アット]gmail.comまでお願いいたします!

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