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【ビワイチ体験記③】大学生の私たちが感じたビワイチから見えるSDGs・MLGs

ビワイチ推進室の中嶌(なかじま)です。
今回は、SDGsなどを理念に掲げ活動されている「一般社団法人 インパクトラボ」の学生スタッフである佐藤さんと中西さんにビワイチを体験していただきました。その中で感じられたことについて、SDGsや琵琶湖版SDGsのMLGsの視点から投稿いただきました。

インパクトラボ
研究・教育・実践の側面からソーシャル・インパクトを起こす「SDGsの研究室」。多くの企業、行政、大学、NPOなどとコラボしながらよりよい社会づくりに向け活動する学生を中心とした一般社団法人。

佐藤さんと中西さんは、普段からインパクトラボの活動でSDGsやMLGsについて考えられることが多く、今回体験していただいたビワイチでもそれらの観点からさまざまな発見をしていただきました。


こんにちは。インパクトラボ学生スタッフの佐藤と中西です。
世界では、どれだけ人生に幸福を感じているかということに価値をおく「QOL=Quality of Life」という考え方が広まっています。「移動する」ということにおいても、速さや効率だけではなく、QOLに寄与するモビリティとして「自転車」の活用が注目されています。
参考:国土交通省 「GOOD CYCLE JAPANとは」
滋賀県では、豊かな自然や文化を感じてもらえる大切な観光資源であるビワイチを推進しています。ビワイチとは「琵琶湖一周」の略称ですが、自転車で琵琶湖一周することのほか、滋賀県内の観光地や景勝地等を周遊することを指しています。

出発前の記念写真(米原駅にて)

今回の記事では、私たちがビワイチを体験した中で感じたSDGsやMLGsについて、お届けします。
滋賀県商工観光労働部 観光振興局 ビワイチ推進室の上野さんと中嶌さんに案内していただきました!
今回走ったコースは、米原駅〜木ノ本駅(長浜市)の約30kmのコースでした。

1|米原駅2|道の駅 近江母の郷3|黒壁スクエア4|Sweets & Café Dragée ドラジェ5|あの地球儀(ヤンマーミュージアム前)6|奥びわスポーツの森野球場7|道の駅 湖北みずどりステーション8|コホクブロック9|西野水道10|木ノ本駅

それでは、私達がビワイチを通じて感じたSDGsやMLGsについて、具体的なエピソードを交えながら紹介していきたいと思います。

SDGs
2015年9月25日に国連総会で採択された、持続可能な開発のための17の国際目標。その下に、169の達成基準と232の指標が決められている。

SDGsについて

MLGs
「琵琶湖」を切り口とした2030年の持続可能社会へ向けた目標。
MLGsは、琵琶湖版のSDGsとして、2030年の環境と経済・社会活動をつなぐ健全な循環の構築に向け、琵琶湖を切り口として独自に13のゴールを設定している。

MLGsについて

SDGs|Goal3「すべての人に健康と福祉を」

私、中西は、今回のビワイチが初めてのビワイチでした。普段から運動をしているわけではないので、出発前は、体力的に皆さんについていけるかどうかとても不安でした。
しかし、ひとたび自転車で走ってみると、ビワイチは、湖岸の風を感じながら気持ちよく体を動かすことができるということがわかりました。
体力が心配でしたが、ゆっくり自分のペースで琵琶湖を感じながら湖岸を自転車で走ることができ、とても爽快で、初めての方や普段運動をしない方でも気軽に楽しめるものだと感じました。
ビワイチ初心者の私がそのように感じられたことから、ビワイチは、SDGsの「すべての人に健康と福祉を」というゴールを達成する手段の1つとなり得るのではないかと思いました。

 MLGs|Goal11「びわ湖を楽しみ愛する人を増やそう」

今回のビワイチ体験では、洪水から地域を守るために作られた西野水道を訪れました。西野水道には、大きなトンネルがあり、その中を通って、内陸部から琵琶湖へと抜けることができます。
トンネルを通った先の水辺の景色は、ずっと先まで続く広大で静かな湖の中に、釣り人が釣りをしていたり、シロサギなどの鳥がいたりし、琵琶湖ならではの景色が広がっていました。
次に、私、佐藤が思わず自転車を漕ぐ足を止めてしまったのが、道の駅「湖北みずどりステーション」の近くの琵琶湖に続く川の景色でした。そこでは、たくさんの野鳥が見られる場所で、自由に飛び交う鳥たちの姿に、野鳥の楽園のようだと思いました。自転車というスピード感だからこそ心の琴線に触れた場所ごとに立ち止まり、ゆっくり観察できたと思います。このような体験を通じて、ビワイチは、MLGsの「びわ湖を楽しみ愛する人を増やそう」を実現できる1つの手段となり得るのではないかと感じました。

MLGs|Goal4「水辺も湖底も美しく」

琵琶湖のすぐ側を走るビワイチだからこそ、琵琶湖の魅力だけではなく、課題についても気付くことができると思いました。
たとえば、湖岸を走っている中でもしゴミが落ちていたら、自転車なら必ず気が付くと思います。ビワイチを楽しんでいる最中に、放置されたゴミを見て気持ちも落ち込んでしまうと思います。みんなが気持ちよく過ごせるように、また、琵琶湖やその周りの水辺の美しい自然をこれからもずっと大切にできるように行動しようとすると思います。
琵琶湖を全身で感じることができるビワイチは、MLGsの「水辺も湖底も美しく」を達成できる要素になりえるのではないかと感じました。

MLGs|Goal12「水とつながる祈りと暮らしを次世代に」

黒壁スクエアや木之本には、建築後50年、100年を経過しつつも、現在試用されているお店や建物も少なくありません。実際に現地に行くことで、滋賀県の歴史や文化、琵琶湖をとりまく暮らしを体験することができました。
たとえば、黒壁スクエアにある「翼果楼(よかろう)」というお店で、長浜名物の焼鯖そうめんを食べたのですが、私たちは、初めて長浜の郷土料理「焼鯖そうめん」を知りました。私たちは、この郷土料理「焼鯖そうめん」に興味を持ち、長浜の地域に伝わる「五月見舞い」という農家に嫁いだ娘のもとへ、娘を案じる親が焼鯖を届けるという風習や、その焼鯖とそうめんを炊き合わせて作る料理が「焼鯖そうめん」であるということを知り、長浜の地域の方々が日々の生活の営みの中で過ごされてきた”暮らし”というものを感じることができました。

ほかに、木ノ本駅周辺の散策では酒粕ジェラートで有名な冨田酒造に立ち寄ったのですが、冨田酒造は、460年以上続く酒屋で、次に訪れた山路酒造も同じく490年続く長い歴史を持つ酒屋です。それぞれ建物も風情ある町屋にガラス細工がマッチし、タイムスリップした気分になるような時間が楽しめる空間でした。
琵琶湖から内陸へと自転車を走らせてきたわけですが、ビワイチでは、琵琶湖と琵琶湖周辺に広がる歴史や文化の魅力をたっぷりと感じることができると思います。少し立ち寄って休憩するのにも滋賀の壮大な歴史を感じられたと思います。
このことから、ビワイチは、MLGsの「水とつながる祈りと暮らしを次世代に」ということにつながっているのではないかと感じました。

SDGs|Goal17「パートナーシップで目標を達成しよう」 / MLGs|Goal13「繋がり合って目標を達成しよう」

ビワイチをしていると、たくさんの人との出会いがあります。すれ違うサイクリストの人たちが挨拶してくれたり、道の駅などの立ち寄った場所で地域の方が話しかけてくださったりと小さなコミュニケーションの中で、人と人とのつながりやその温かさを感じました。
実際に道の駅「湖北みずとりステーション」に立ち寄った際には、ビワイチをしている私達を見かけて地域の方が声をかけてくださいました。
「ビワイチ」という共通の話題から琵琶湖や地域のことについてお話をすることができたのですが、このようなビワイチの中で生まれる人とのつながりは、SDGsの「パートナーシップで目標を達成しよう」そして、MLGsの「繋がり合って目標を達成しよう」というゴールを達成するきっかけになるのではないかと感じました。

最後に

今回は、SDGsとMLGsという視点からビワイチについて、考察させていただきました。
実際に体験することでビワイチには、SDGsやMLGsの達成につながることが多くあるということに気付かされました。琵琶湖や滋賀県を楽しむとともに、サステナブルな社会を実現するための一歩として、滋賀県には、ビワイチという素晴らしいものがあると思いました。もっともっと多くの方にビワイチを体験してほしい!これは、今回のビワイチを通じて、私達が最も伝えたい感想です。


担当所管

今回は、インパクトラボの学生メンバーである佐藤さん、中西さんにビワイチを体験していただきました。
今回は、初めて案内側の立場だったので、不安に思うこともあったのですが、お二人が自転車やビワイチにとても興味を持ってくださり、また、ビワイチについて、サスティナブルな意義を感じてくださったということに、とてもとても喜びを感じました。私自身もお二人の感じられたことを追体験することで新たな視点を発見することができたので、とても充実したビワイチ体験だったと思います。

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