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稲作ライブ おもしろくてたいへんな田んぼの一年


稲作ライブ おもしろくてたいへんな田んぼの一年

勝手に奈良住みます芸人を名乗る吉本興業所属のピン芸人サルインさんによる米作りの一年の解説。奈良教育大学出身でなぜか教員にならず芸人になった著者だけにイラストを使いながら子供に分かりやすい解説、構成となているが、大人も十分に楽しめるし勉強になる。

もともとは奈良住みます芸人(こちらは”勝手に”ではなく正式に吉本興業が任命。)十手のエナジー西手さんに誘われて、漫才コンビ笑い飯の哲夫さんの実家の田んぼでの稲作を手伝い始めたのがきっかけ。そこでの体験をまとめることになったのがこの本である。

我々は毎日米を食べており、農家の方々が苦労して作ったのだから一粒たりとも無駄にせず食べなさいと言われて育ってきたし、自分の子供にも言ってきた。しかしどんな苦労をしているのか、どんな作業をしているのか知っているのかというと全く知らず、説明を求められると答えに窮する。(幸か不幸か私は私の子供たちに聞かれたことはないが。)

この本では春夏秋冬、一年のどの時期にどんな作業をどんな目的でしているのか、何に気を付けないといけないか、どんな苦労があるかが書かれており、非常に分かりやすいしこの本を見ながらなら米作りの経験がない私でも説明できる。

子供の頃近くに田んぼで見たあれは何だったのかも半世紀近い時を経て知ることができた。やはり意味があったのだ、昔の人は偉いと妙に納得したりもした。更に稲作をしたいが土地(田んぼ)を持たない著者が庭やベランダでも稲作はできるはずとバケツでミニ田んぼを作って米作りに挑戦。果たして無事に食べることができたのかは本を読んでのお楽しみ。

米作りに興味がある人は勿論、ない人も食卓には欠かせない米がどのように作られているのかを知るのに絶好の一冊。

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