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肥後琵琶について③

皆様いかがお過ごしでしょうか?

肥後琵琶奏者のコタロウです。

前回は肥後琵琶のおおまかな4つの流派についてお話しました。

前回の記事↓


さて、2021年現在、活動している3名の肥後琵琶奏者は全員晴眼者(盲目ではない)です。

そして現在活動している奏者は、一人の肥後琵琶師の影響を強く受けております。

その肥後琵琶師の名前は「山鹿 良之(やましか よしゆき)」(1901年~1996年)さんです。芸名は玉川 教演(たまがわ きょうえん)、盲目の方では最後の玉川派の肥後琵琶師になります。そして肥後琵琶師として地域で竈祓いや新築祝いをした最後の世代になります。(この他に星沢流の橋口桂介(星沢月若)さんがおられました)。1992年度毎日映画コンクール記録文化映画賞を受賞した長編記録映画「琵琶法師山鹿良之」(青池憲司監督)など、全国的に活動した肥後琵琶師といえるでしょう。


山鹿さんは少しばかりの畑での農業と肥後琵琶の門付けや演奏を収入にした職業として肥後琵琶師をなされた方です。

山鹿さん宅には日本全国の多くのバックパッカーや研究者の方が押し寄せていたと聞いております。

現存する肥後琵琶奏者一人の方は、数年3か月に1度、1週間から2週間山鹿さん宅に滞在して習得したと伺っています。

二人目の私の師匠は当時中学校の保健師職員として勤務の傍ら、5年間毎週木曜日に山鹿さんに会いに行き、外題(物語)を語ってもらい、肥後琵琶を習得しております。

3人目、私ことコタロウは18歳で筑前琵琶に出会い現在まで活動し、そのご縁から20歳で肥後琵琶をコツコツと習得し始め、本格的に活動を始めたのは22歳からです。それからは農協職員として働いておりましたが、2020年6月に熊本県玉名郡南関町地域おこし協力隊に着任し、さらに深く肥後琵琶継承に向けて邁進しております。

この3人が現在肥後琵琶の演奏活動していると思われます。

何故思われるのかと言いますと、管理団体である肥後琵琶保存会が現在休眠状態になっており、肥後琵琶奏者を管理出来なくなっているためです。

この状態を打開するため、現在2020年8月、熊本県文化課にどうすれば肥後琵琶保存会の再開ができるかを質問しています。

なんとか肥後琵琶350年記念にあたる2024年に肥後琵琶の記念講演と演奏会を開催する!という目標を掲げて、肥後琵琶再興を目指しております。

さて次回が最終回になります!


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