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ネーミングを考える

久しぶりに仕事に関する投稿をします。

私はBitteと言う名前の店で、専らオーブンの前で焼き仕事をする人。
なのでbaker Bitteと名乗っております。

ただ焼いているだけでなく、お客様のご来店時には接客、販売など、時には店主にもなる人。

平均よりナリはデカい。(と 思う)
だからと言って、ふたりぶんの仕事は出来ない不器用者です。
残念ながら…。

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最近、ここら辺では知られていないドイツ菓子を再開しまして、
メニュー数こそ少ないのですが、日本人の口に合うようなものをメインにしています。

今日のphotoは当店の菓子。
これはBobbes(ボベスあるいはボブス)と呼ばれるもの。
ドイツ菓子を製造している多くの店舗さんでは、この菓子の上部に小麦粉、アーモンド粉、砂糖をバターでそぼろ状にしたシュトロイゼル(英国菓子ではクランブルと呼ぶ)をトッピングしていますが、私が師と仰ぐ方の写真を真似て塗り卵(フランス語でドリュール)にしました。

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このBobbes。
ドイツのある地方では〝お尻〟を意味すると聞き…吃驚!

お尻!

何と…まぁ!と、同時に硬直。

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ドイツ菓子については、妙なネーミングを見かけます。

例えば、Schweineohren(シュバイネオーレン)というパイ菓子。
日本人に慣れ親しまれている某製菓さんの「源氏パイ」に似たものですが、
このシュバイネオーレンの意味は〝豚の耳〟。

瞬間、そんなぁ〜何もそんな名前じゃなくても良いじゃない?と、思った。

平気で「豚の耳食べよう!」と、会話するのだろうか?

私だったら、
えっ?今なんて言った?と なるな…きっと。
口に運ぶ時、一瞬 躊躇ってためらってしまいそうだ。

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この〝お尻〟スイーツに関しては、さんざん考えた挙句、
面白いけど、お尻のエピソードは一旦隠しておきたい気持ちが勝ってしまい、
結局、フツーに「ボベス」にした私。

ちなみにこのお菓子、たっぷりのマジパンを使うドイツらしいレシピです。
数あるドイツ菓子の中でも素直に美味しいと感じられる。

ホロリとした食感とマジパンに巻かれたナッツやフルーツが、
「あ、これ、美味しい」と つい呟く。
こんな景色が目に浮かぶような菓子です。

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それにしてもだ。
この〝ネーミング〟。
これひとつで、お客様に手に取って頂けるか?否か?の分かれ道なのに…。

ドイツで「お尻」を意味するお菓子なので「お尻」と名付けました!
と、はっきり言える明朗な性格…ではない自分。
凡庸な自分が剥き出しで情けない。

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今日は菓子のネーミングについて考えて、結局は自分の性分について考えてしまった話でした。

「豚の耳」があったり「お尻」があっても良いじゃないか!
心の中では密かに こう思う自分も居るんだけれど…。



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