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2022年のふり返り

私にとって2022年は大きな変化の年でした。
7月に独立開業し、組織に所属する働き方から、プロジェクトベースで仕事をするようになりました。

みなさんにとって今年1年で得た学びは何だったでしょうか?

Havard Business Reviewの読者投稿で多かったのは「レジリエンス」だったそうです。

私はというと「自己一致」かなと思います。

自己一致とはカール・ロジャーズが提唱したカウンセラーに求められる基本的態度のひとつです。誤解されやすいですが、これは理想と現実の自分を完全に一致させることではなく、一致していないことをそのまま受け入れることを意味します。

2022年前半の私は、自己一致とは正反対の、本来の自分、ありたい自分とはかけ離れた状態で、それを受け入れることは困難でした。
昨年末に重い課題を与えられ、冬休みを返上して準備し、1月から取り組み始めました。仕事量は日々増えていき、煩雑でもありましたが、それが社内の誰かの役に立っているかと思うと、やりがいを感じました。つらかったのは、ときに自分の信条とは正反対のことをやらざると得なかったことでした。かつては、リーダーは演じるものだと言っていた私ですから、自分にもそう言い聞かせていました。でも限界でした。
毎晩会社から帰るとジャンクフードを食べ、飲酒量はとんでもなく増えていきました。ウィスキーの4Lペットボトルが半月ほどでなくなる異常なペース。それでも夜中の2時や3時に目が覚めて、考えごとで眠れなくなることもよくありました。
いわゆる「ミッドライフ・クライシス(中年危機)」にも苦しめられました。これまでの人生をふり返り、自分は何をやってきたのだろう、そこにどんな価値があったのだろうと、疑問を感じ、考え込んでしまう。この心理状態に名前が付いていることはあとから知りました。多くの人が苦しむことでもあり、知ることで心が少しだけ軽くなりました。
今考えると、本来の自分との乖離に苦しみ、その空虚さを受け入れられない2022年前半だったように思います。

ちょうど年の真ん中で独立。仕事量や収入は激減しました。
まだまだやりたいことはできていません。課題もたくさんあります。そういう意味で、理想と現実の大きなギャップは依然としてあります。
ただ、自分がやりたいことを阻むものはもうありません。うまくいくかどうかは別として、自分が望むことは何でもチャレンジすることはできます。
そしてこの状態を受け入れられる自分がいます。

人は自分が望む場所(目標)へ向けて近づいているという感覚があれば、それが希望となります。そして希望があれば、多少の困難にも立ち向かっていけるのかなと思います。

自己一致とは人間の発達課題の究極の形なのかもしれません。
長い人生をかけて、人は自分になっていく。
2022年は、ようやくその一歩を踏み出せた年でした。

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