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【おとなの文章表現 #003】アップデートし続ける。

どんなに見直しても
誤字脱字からは逃れられず
えいやっと勢いで投稿した文章には、
ときに間違いがあります。

これらを放置しておくのはカッコ悪い。

自分が気付かない場合は別ですが、
気づいた時点で直したい。

あるいは間違いではなかったとしても
リズムがおかしかったり。

こうすればもっと読みやすくなるのだが、
という箇所もある。

みんな直していいと思いますね。

そんなわけで、
第3回のコラムは「アップデートし続ける」。

アプリのプログラムには、
版数いわゆるバージョンがあり
10.1から10.3のようにアップデートします。

不具合の修正や
セキュリティの脆弱性を修正する場合は
マイナーアップデート。
小数点以下の数字が変わるだけです。

ところが、大幅な機能追加については、
10.1から12.3のように
いっきにバージョンが変わります。

インターネットに投稿する文章は、
それでいいんじゃないかなと考えました。

誤字脱字、てにをはの問題は
「文章のバグ」といえるので
気付いた時点で修正する。

文章を付け加えたい、
表現を変えたい部分も手を加えていい。
というのは、修正しないモヤモヤ感のほうが
気持ち悪いからです。

かつて印刷した活字が中心だった時代には、
みんなに配布、書店に並ぶ文章は
修正ができませんでした。

修正する場合はシールを貼ったり、
正誤表を入れたり、大きな問題の場合には、
刷り直しもありました。

費用がかかって大変なことになります。
お詫びも必要です。

若い頃、新米編集者だったとき
自分の担当した雑誌が書店に並んだのですが
掲載されたある会社の電話番号が
自分の会社の電話番号だったことがあり
青ざめた経験があります。
なぜそんなものを入稿したのか。謎。

上司が菓子折りを持って謝罪に伺ったところ
心地よく許していただいたようで
安堵しました。ほっ。

インターネットの個人的な投稿であれば、
修正ウェルカム。

しかし、投稿前になるべく
誤字や脱字を減らす心構えは大切ですよ。

いい加減が習慣化すると、
あらゆる手抜きが始まるので。

最後に付け加えたいのは
賛成の意見を反対に変えるような場合は、
修正とはいえないでしょう。

頑固おやじのように
持論を死守するのではなく
柔軟な思考は大切です。

とはいっても、全面的に書き換えるときは
新しいコラムを書けばいいと思います。

「以前はこんなこと書いちゃったけど、
考えが変わったんだよね」

それでいい。

2024.09.09 Bw