【写真】初夏とビールと、#slowlight
古い話になりますが、十九歳の初夏のこと。
当時、移動手段が欲しかった僕は、友人から不要になった原動機付自転車(いわゆる原付)を譲ってもらったんです。
絶対に真似しないでください。古い話ですし、時効ということにしてください。ヘルメットも被らず、そして、半ズボンで乗っていたんです。あるカーブを曲がろうとすると、正面から突っ込んできた乗用車を避けようと思い切りハンドルを切ってしまって、転倒。はっきりと記憶していないけれど、つかんでいた手がさらに加速させてしまい、膝を直にアスファルトに擦り付けてしまって。
切れた、擦った、ではなく、膝が裂けて破れた。吹き出す鮮血。ちらっと見えた、たぶん、あれは骨。お皿。ごめんね、お昼どきに。
二ヶ月ほどの松葉杖生活。それで済んで良かった。主治医には、「完全に元には戻らないかもしれない」と言われていたから。
その後、野球をやるし、登山をやって、陸上競技も少し。完全に戻った。
でも、梅雨入り前や、季節の変わり目には、熱を持って痛むときがある。そんなことを思い出していた翌日に、梅雨入りでした。
汗をかくのが苦手な僕にとっては、これからは試練の季節。高知はとても夏が長い地域ですから。しばらくは半ズボンの日々。
近々、早ければ明日。
昨年、#ほろ酔い文学 のテーマに合わせて書いた連作短編、
「おとなりさん」の、続編(と言っても、物語的な前後関係はありません)、「おとなりさん2 海の見える食堂で (仮)」を開始します。
第一話はあらすじを含めて4000字ほど、二話目以降は4500前後で、全10回を予定しています。
物語は太平洋を望む漁港、そこで営まれている食事処、居酒屋「花鳥風月」。
父娘、尋ね人、懐かしむ人。犬や猫。特別ではないようで、生きているこの日が特別な日。そんな時間。主人公は高校生の女の子ですが、語り手を変えながら続くようになります(なりますように)。
僕自身、まだ、五話目の途中なので、さて、うまくいきますかどうか。
それでは、また、ビリーでした。
photograph and words by billy.