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「旅人」

通りがかりの雨に打たれて、
見上げる青は酷く白い、
澄み渡るやら濃く湿るやら、
独りになれと天が告げる、
独りで受ける風そのものが、
おまえをおまえたらしめるもの、

地の果て、海が始まる地において、
見晴らす波は激しすぎて嗚咽に至る、
憧れなんぞで馴染めるほどには遠すぎて、
夜には明日に怯える小虫になって、
独りになったと天が告げる、
そこで営む暮らしをつくってこそだと、
おまえがおまえの形を作る、

旅の者には好奇の視線が飛び交って、
陽射しがおまえを焼き続ける、
高く白く澄み渡る、雲を連ねる蒼天の下、
独りでしかない、空はいつも炙り出す、
見上げようとも手は届かずに頭を垂れる、
独りなのだと私は思う、
歩き疲れた踵の音は通りに鳴らず、
しかし、おまえの道でもあると、
私はどうにかひた歩くのだ、

photograph and words by billy.

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ビリー
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