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「ギフト」
冷たい雨もときには優しい棘のよう、
夏に投じた名前も知らない花の種、
月明かりは草原を、金色にまで照らしてくれた、
伸ばせば触れるほどに近い、
吐く息凍る季節に立って、
少年少女は波打ち際へ向け
焼けた砂を駆けた日のこと、
言葉にはせず語り合う、
子守歌が生まれるくらいの儚く拙い、
覚えたばかりや数もわずかな言葉を使い、
指をからませ、くちづけ、そして、
孤独は夜の深い泉に似てることをついぞ知る、
君は僕は薄暗い、泉の縁を裸足で歩く、
紡ぎ重ねた左と右と、
太陽、月を乗せるための利き手と利き手、
限られてはいるけれど、
私たちは時を贈り合って生きている、
冬になるから私たちはもう少し、
星が夜を咲かせますよう、
草原にてひたすら願う、
孤独が孤独と寄り添って、
贈り物を交わせますよう、
photograph and words by billy.
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