見出し画像

「雨雨降れ降れ」

忘れていた雷鳴と、
地を打つ数億からなる水鉄砲、
人たち、飛沫を蹴って集まる軒先、
髪から滴る雨の粒が光を跳ねる、
遠く青空、地鳴で南に閃光駆けた、
「雨雨降れ降れ」子供は燥ぎ、
天は気まぐれ、私たちを打ち続ける、

気づけば雨が屋根を叩く音、
舗装路に広がる真新しい湖と、
腕白たちは帽子を捨てて水に打たれて、
四肢から落つる恵みの光が転がり落ちる、
遥か青空、轟音、南に稲光が落ち、
「雨雨降れ降れ」私も騒ぐ、
天は変わらず、地上の獣を誘い続ける、

久方ぶりに雨は降ろうと試す雷光、
ぽつりぽつりに慌てて駆け出す人人よ、
濡れた袖から透き見る若い白い肌、
後ろ髪を絞れば匂い立つほど水流放たれ、
慌てて遠く、視線の端には夕なる空が、
「雨雨降れ降れ」目を閉じ歌う、
天は気まぐれ、私たちを誘い続ける、

photograph and words by billy.

いいなと思ったら応援しよう!

ビリー
サポートしてみようかな、なんて、思ってくださった方は是非。 これからも面白いものを作りますっ!