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「13」

尊大なる月を見た、外灯下に集う羽虫に寄り添われ、
聖人君子が清々しい間抜けを吹いた、
渇きに渇いてたどり着いた真夜中を、

潤うことなく砂漠を胸にする者たちよ、
いっそのことは漆黒の、闇こそ美しくもある、
息の根、喉から締め上げられよ、
紛いの美談を翳す阿呆よ、

永遠なんぞは永久なる眠りのなかにしかないと、
どうにも気づいてしまった日の昼は、
指折り数え何も持たない、
単なる
13歳は渇きに渇いた息を吐く、
思いを馳せる、最果てたる砂漠の月夜、
手のひら、羽虫が見せる腹、
息絶え、直毛たる其の脚は、
微風に動きさえもしなかった、

凡庸すぎる私には、月の灯りの違いなど、
大差はないと思うのだ、願いを翳す、
それはどうにも愚かに候、
傲岸不遜な人人よ、お前なんぞは見てもいない、
尊大なる真円の、黄金たる月の灯りよ、
手も届かぬがお前欲しがる邪な、
畜生共が這う地のことなど視界の端にも捉えてくれるな黄金よ、

思い切りの嘲りで、
お前が地上を見下ろしているくらい、

それくらいなら凡庸過ぎる私にも、
分からなくはないんだと、

射抜く視線で見る真円、
嗚呼、どうにも気分が悪いのは、
夜にさえも漆黒が、用意されぬと気づいたからだ、

photograph and words by billy.

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