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「アイソトープ」

鉛を溶かしたような気配が、
頭からも足元からも、噴き出すように押し寄せる、
なんだこの行き場のなさは、浮かれるたびに押し潰される、
なにかひとつに手を触れた、
すると忍び寄る影、
またも引きずりこもうとする何か、
祝祭やら狂騒やらは不要に過ぎず、
平穏さえもろくに与えはしないと云う、

誰もが幸福な夢を享受した、
そんな季節は過ぎたらしい、
向かい風と追い風が、同時に吹く真ん中で、
焦燥ばかりを手にしてる、
ずいぶん疲れた、気づき続けて重ねる日々よ、
どこへ歩めば新たな地平を見せるのか、
辛辣なるときを経た、
それでもどうだ、迫り寄せる何かがあって、
そこで再び血を吐けと?

いくら待てど救済はなく、
乞えど乞えども無力さばかりを数えるばかり、
足るを知り、足らぬも知れど、
そうまた傷は増えるだけ、
痛みに耐えうる体になれと、届けられた紙の束、
火をつけ焦がせ、灰になるまで焼き尽くす、
なおもまた届くなら、
この手のなかに握るだけ、いっそ潰れるくらい力をこめろ、
他に術もないだろう、
それくらいしかないだろう、

photograph and words by billy.

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ビリー
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