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”動物も食べる喜びを持つ権利がある” ”食事は健康の貯金"。獣医師、大学教授、栄養士、ココグルメ代表で食について改めて考えてみた

こんにちは!バイオフィリア広報担当です。

当社は、食から家族であるペットと飼い主さまの幸せのカタチを提案したい、という思いで、「ココグルメ」「ミャオグルメ」をもっといいごはんに!もっといいサービスに!とものづくり・販売を毎日頑張っています。

今回は、11月11日の「いい獣医の日」記念日に合わせて、改めて、食の大切さについての対談をお届けします。
ココグルメとミャオグルメを監修してくださっている獣医師、大学名誉教授、ペット栄養管理士、3名の動物栄養学専門家と、バイオフィリア代表を交えて、ペットフードの課題、食の大切さについて話し合ってみました。
動物だけでなく、普段ついテキトーな食生活をしてしまう私自身も身につまされるお話でした(汗)

対談メンバー

小林泰男 /北海道大学 動物機能栄養学研究室 名誉教授

北海道大学にて家畜の飼料など「動物機能栄養学」を研究。飼料の組み合わせや添加物の開発・共生微生物の活性化などを通し、お腹の中に秘められた力を最大限に引き出そうというもので、腸内細菌の健全化は、家畜だけではなくペットにおいても国内外で盛んに研究が行われている分野。動物個体から細胞・DNAまで幅広い視野で研究を展開し、2023年4月北海道大学を退職。

荒木幸子/米国L.V.T.  ペット栄養管理士

NY州立大学アニマルサイエンス学科を卒業後、米国にて犬猫のホリスティックな代替医療や栄養学について学び、2017年に帰国。現在は日本で犬猫の健康的な食事を広める活動をしている。米国ヴェテリナリーテクニシャン(LVT)NY州免許、ペット栄養管理士(日本ペット栄養学会)、米国ホリスティック獣医学会(AHVMA) 会員など多岐に活躍。

浴本涼子/獣医師

PYIAペット薬膳国際協会認定ペット薬膳管理⼠。麻布大学獣医学部卒業後、動物病院に勤務。愛猫の闘病生活を通して、飼い主さんが自宅・自分でできるケアとして、鍼灸治療や手づくり食、マッサージ、アニマルレイキなどを学ぶ。現在は「おうちケアサポート獣医師」として、手作り食やマッサージ、アニマルレイキ、ハーブボールを利用した「おうちケア」の体験会や講座を開催している。著書に「スプーン1杯からはじめる 猫の手づくり健康食」「スプーン1杯からはじめる 犬の手づくり健康食」(山と溪谷社)がある。

岩橋洸太/バイオフィリア代表

ココグルメを作った人。ココグルメの監修をしてもらうため、各先生方に飛び込みで話をしに行ったのが始まりで、今に至る。

きっかけは愛犬愛猫の病気

岩橋:みなさんが犬や猫の食に興味を持ったきっかけってなんだったんですか?

小林泰男先生

小林:僕が子供の頃は、今でいうペットフードなんかなくて、家庭の犬は放し飼い状態で残飯を食べて育ってたんですごく寿命が短かったんですよ。ペットフードを食べられるのはお金持ちの家の犬だけでした。それから50年経ったいまは百花繚乱状態で、 良いものはもあれば悪いものもありますよね。やっぱりちゃんと栄養学的に、学術的にサポートされたものを食べた方が寿命の延長に繋がるだろうということで、サポートができればなと。

浴本涼子先生

浴本:私は、自分の家の猫が病気になったことがきっかけです。口の病気だったんですが、その状態で食べられる市販のフードがあまりなく、手作り食の作り方もわからなくて。「あぁ、獣医なのに家だと何もできないんだな」と。獣医の私ですらこんな状態なのに、一般の飼い主さんはもっとそういうふうに感じてるんだろうなと思ったんです。その子が亡くなったあとに犬を迎えたんですが、心情的にはまだ受け入れられない感じではあったんですけど、ご縁があったので。そこで、この子が病気になったらごはんに迷わないように、なんでも食べる元気な子になってもらうために、小さいうちから慣れさせようと思って手作り食のことを学んだのがきっかけですね。

荒木幸子先生

荒木:私は元々は動物じゃなくて人の医療に携わる仕事をしていたんですが、最先端の医療で治療しても生活習慣を改めないと再発したりする事に疑問を感じていました。そんな時、当時初めて迎えた犬が若くしていろんな病気にかかってしまって、病院を転々としていろんな先生に相談したんですが治らなくて。挙げ句の果てに、獣医さんから、この子は長く生きないからって言われて、ガーンとなってたんです。でも諦めずに、自分でいろいろ調べて、アメリカの自然療法の情報などをもとに、手探りながらも市販のフードから手作り食に切り替えたら、一生治んないって言われた病気が綺麗さっぱり消えちゃったんですよ。それで、もっと勉強しようと、自然療法の先生が集まる米国の学会に行ってみたら自然療法で元気になった動物の事例がたくさんあって、これはすごいことになっているぞ、と。それで、これだと思ってキャリアチェンジをしました。その子は15歳まで健康で長生きしてくれました。

岩橋:食事だけで治っちゃったのはすごいですね!

荒木:人間よりも、動物は食べたものが体に現れる反応がめちゃくちゃ早いんですよ。だから、一緒に暮らす動物がごはんで元気になる姿を見て、飼い主さんも自分の食事を見直してくれるんじゃないかと、そういう気持ちもきっかけになりました。

岩橋洸太代表

岩橋:自身の愛犬愛猫の病気がきっかけというのは、実は私も同じです。会社をつくった当初はウェブ系のサービスをやってたんですけど、小学生の頃から一緒に過ごしていた愛犬のリヴとぴのが死んでしまって。詳しい死因はわからないんですが、肺がんのような症状で亡くなったので、自分の育て方に何か原因があるんじゃないのかなって思ったんですよね。そこで、健康といえば食だということでペットフードを調べていくと、ペットフードの扱いや産業的な位置付けがかなり不安なものだと知ったんです。例えば、ペットフードが雑貨扱いになってるだとか、ペットフード安全法と食品衛生法や食品安全衛生法が違うだとか、製造する工場の基準が全然違うだとか。ペットフードにはいろんな課題があるんだなと。

専門家から見たペットフードの課題

岩橋:ペットフードの課題について感じていることはありますか?

小林:品質と価格のバランス、これがなんとかならないかなと。栄養学的にバランスが取れていて品質高くて嗜好性が良いものは、大概価格も高い。一方でドライフードはそんなにパクパク食べてもらえない。人間もそうなんですけど、歳をとってごはんを食べられなくなって点滴をし始めたら、元通りに戻るのは大変ですよ。だから食べやすい食事から栄養補給をした方がいいというのは、伴侶動物も一緒かなと。すなわち、嗜好性の高い食事っていうのがある程度寿命を保証してるんじゃないかなと思いますね。だからこそ品質と価格のバランスが課題なのかなと。

浴本市販のフードの選びづらさは感じています。病院でも、ドライフードを食べないから何がいいですかって聞かれるんですけど、本当にフードの種類が多いし、原材料もいっぱい書いてあって本当に入っているのか疑わしいものもあります。この添加物は入ってていいのかなっていうのもあるし、選ぶのが難しいですね。

岩橋:市販のビーフジャーキーを食べたワンちゃんが全国で50頭死んでしまったという事件がありましたが、私も昔、愛犬のごはんについては「まぁこれでいいや」と特に疑問に思うこともなく市販のものをあげてたので、これは危機意識を持たないとダメだな、と。ただ、一般の飼い主さんもたくさんある中から成分を見て判断するのは難しいと思うので、日本のペットフードの扱いや衛生基準が厳しくないからといってそこに甘えるのではなく、メーカーが安全性にしっかり責任を持たないとこの領域は良くならないと思っています。

食べやすさとものづくりの情熱がココグルメの魅力

岩橋:ココグルメはこういったペットフードの課題をなんとかしたいという思いで開発した商品なんですが、監修の先生方から見て、ココグルメの良さってなんでしょうか?

浴本病気でごはんを食べなくなった子がココグルメは食べたと喜んでいる飼い主さんがいらっしゃいますよね。いくら治療で点滴をしても、やっぱり口から食べたものがいちばん栄養になるので、具合の悪い子でも食べられるごはんって貴重なんです。なので素晴らしいなと思います。

小林:手作り食は栄養バランスの計算が難しいと言われてますね。だから飼い主さんは市販のものに頼らざるを得ない。ドライフードは比較的リーズナブルで、栄養バランスもうまく配合して保存の効く形で売られているから、飼い主さんとしては使いやすくはあるんだけども、ただ、それを食べさせられてるワンちゃんは、なんでこんなまずいんだってなってるわけです。理想的には、栄養計算がちゃんとされていて、嗜好性のいいものがベストなわけで、それを実現しているのがココグルメ。これに尽きるんじゃないかと僕は思ってます。

岩橋:イベントの試食会でよくあるのが、普段全然食べない子が、屋外のワンちゃんがたくさんいる中でココグルメの試食を信じられない勢いで食べてくれたり。ココグルメのような手作りのごはんの味を知らないワンちゃんからしたら衝撃ですよね。

浴本:食に興味がないと思ってたっていう方も多いですもんね。

荒木:私が思うココグルメの良いとこは、スタッフさんみんなが、本当にいいもの作りたいって気持ちがあって、そういう情熱とか素直な姿勢が、本当に素晴らしいなと思ってます。商品開発の人たちと打ち合わせをする中で、会社だからコストも考えなきゃいけないんだけど、そんな中でも食材を吟味してこだわって、調理方法も工夫して、フレッシュな栄養素を壊さないようにと考えられたごはんなので、本当に手作り食と遜色ないと自信をもって勧められます。私の講座に、手作り食をあげたいけどどうやったらいいかわかんないって飼い主さんがたくさんいらっしゃるんです。なんとか自分の犬猫の問題を解決したいから食事について学びはするんだけど、それでも栄養バランスを気にするとハードルが高いっていう人がすごく多いんですよ。手間暇かかるしそんなに覚えられないし、やっぱり毎日はきついなって飼い主さんも多いので。ココグルメはそういう方の手助けにもなるごはんじゃないかなと思います。

”食は健康への貯金” ”動物も食べる喜びを持つ権利がある” 食の大切さは人も動物も同じ

小林:ココグルメユーザーさんの動画でくるくる回ってる犬の動画ありますよね。あれを見たときにびっくりしたんですよ。こんなんになるの!?って。

小林:今日みなさんと話をして思ったのは、伴侶動物である犬猫も、食に対して、食べる喜びってのを持つ権利があるんだなと。人間だけじゃなくて、彼らも持つべきです。だからちゃんとそれを保証してやらなきゃいけない。ココグルメで回転するぐらいの喜びを与えてあげられるなら、それが一番だと思います。

荒木:ワクワクする気持ちって、人間も免疫アップになりますよね。趣味や好奇心旺盛な人ってみんな若いじゃないですか。みなさん食いしん坊だと思うんですけど、動物にとっても食は最大の喜びと言っても過言ではないくらいなので、おいしいものを食べると元気が出てくるんですよ。だから感情が免疫に与える影響ってものすごくあるんじゃないかなと思います。

岩橋:喜んでる姿は、本当にもう、ごはんの時が最大でした。

荒木:私たちの体は食べたものでできているし、それ以上にはならないです。食事に使うお金は“健康への貯金”なんですね。結果、将来的に病気を予防することで医療にかかるお金、通院にかかる時間、飼い主さんの精神的ダメージだったり、経済的な面だけじゃなく、いろんなことを考えると2、3倍になって返ってくる。その間、楽しんで生活できる時間をそういうふうに使わざるを得なくなってしまいますから、そういうことをゆくゆくは軽減することができる貯金だと思って、楽しんで体に良いものを食べて欲しいと思います。

浴本:本当に食事は健康への貯金ですよね。なかなか日本人の賃金が上がらないと言われていますけど、そこで何を削るかっていうと、やっぱり食費なんです。ですが、一緒に暮らす動物の食を通じて、人の方も、自分の健康に投資しなきゃって、意識の改革になればいいなと思いました。

岩橋:私の実体験としても食が大事っていうのは実感しているので、ココグルメの開発においても、これまで以上に食材や調理方法にこだわって安全なものづくりを進めていきたいですし、先生方がおっしゃった食べる喜びもしっかり届けられるように頑張っていこうと、改めて感じました!きょうはとても貴重なお話をありがとうございました!

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対談は以上です。
泣く泣く今回の記事には入れられなかったおもしろいお話が他にもたーくさんあるので、そちらは後日noteに書きたいと思います。
最後まで読んでくださりありがとうございました。

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