GIVE & TAKE 6
こんにちは、のぐです。今日の書籍はアダムグラントさんの「GIVE & TAKE」です。訳者の方は、楠木建さんです。今回もいつものようにA4にまとめてみました。本記事では[第五章]の内容をご紹介したいと思います。
前節
筆者の方は次のように仰います。
世の中には、3種類の人間がいる。
- GIVER...人に惜しみなく与える者
- TAKER...自分の利益を最優先させる者
- MACTHER...損得バランスを考慮する者
そして、成功段階も3ステップに分かれる
1番の成功者: GIVER
中堅の成功者: TAKER or MACTHER
うまくいかない者: GIVER
驚くべき事実として、「一番成功している者」と「一番うまくいかない者」は双方ともにGIVERであったのです。果たして「最高の勝利者」と「ただのお人好し」の道を分かつ要素は一体どういったものなのでしょうか?
結論のみ知りたい方はこちらをどうぞ
5. パワーレスの時代が始まった
パワーレスの時代とは、ひとことで言ってしまえば
権力より影響力が武器になる時代
といったニュアンスです。その理由として、SNSやプラットフォームにより、個人の主義主張が誰にでも目に入る時代になったからです。
たとえば、今小学生に人気のYouTuberという職業。
従来は、テレビという絶対的な権力の下でしかメディアに出れませんでした。つまり、影響力が権力の支配下にあるという構造です。
しかし、YouTuberはそのような権力に支配されません。YouTubeというプラットフォームで不特定多数の人々にコンテンツを発信できます。つまり、影響力が権力から解放された構造となっています。
このような現代において、影響を与えるアプローチは主に2つあると筆者の方はおっしゃいます。「優位派」と「信望派」で2つに場合分けしています。
- 優位派 : 能力が高い → 積極的コミュニケーションが効果的
- 信望派 : 周囲に自然と人が集まる → 受容的コミュニケーションが効果的
まず、周囲から有能だと思われる優位派の人々は「積極的コミュニケーション」が効果的だと言います。ここでの「積極的」というのは、「強みをアピールすること」ではなく、むしろ「弱みを見せること」を表しています。すでに「有能」だと認識されているので、必要以上に「強み」をアピールすることはなく、積極的に「弱み」を見せることで「信頼」を獲得でき「影響力」につながると言います。
次に、周囲に自然と人々が集まる信望派の人々は「受容的コミュニケーション」が有効だと言います。ここでの「受容的」とは、「人の話を親身に傾聴すること」を表しています。人は自分のことを話せば話すほど、相手のことを知れて、好感が持てたを錯覚する、という不思議な性質があるので「受容的コミュニケーション」は「影響力」を身につける1つの武器だと言えます。
さほど影響力がない場合
「優位派でもなければ、信望派でもない、でも影響力が重要なことはわかっている」といった方、お待たせしました。この部分を読んで、自分も救われました。今からご紹介する内容は、今日からでも実践できるものなのでメモのご準備を。(できればこの記事を「スキ」して、ご自身のマイページにストックしていただけたらありがたいです)
結論からお話しすれば、次のようなことです。
相手の「聞きたい」を引き出す
では、一体どうすればいいでしょうか。ある実験結果から次のようなことがわかりました。
交渉上手はかなりの時間を費やして「相手側の視点」を理解しようとしていた。その際に、否認・付加疑問などの「曖昧な表現」を会話に加えることで相手の「聞きたい」を引き出していた
「曖昧な表現」のポイントは、相手に「この人は押しつがましくない」「自分の意見は多数のうちの1つに過ぎない」と思わせることです。
たとえば、感染症の流行拡大を防ぐためにオンラインミーティングに切り替えたい、といった旨の主張をしたいとします。
- 「オンラインミーティングに切り替えろよ。感染拡大防止につとめ、1日でも早く厳しい状況を乗り越えるべきだ」
- 「他にも適切な代替案があるかもしれないけど、オンラインミーティングに切り替えた方がいいよね。社内で感染が広がったら、仕事どころではなくなってしまうからね。」
この2つを比較して、後者の意見をもっと聞いてみたいと感じた方が多いはずです。主張の内容は全く同じですが、「表現の仕方」は「影響力」につながる大切な要素かもしれません。
最後に、本記事をご覧になった皆様の今後のご多幸をお祈り申し上げます。
それではまたの出会いを楽しみにしております。
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