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IT業界ではエンジニアが淘汰されるという話がずっとある気がする
近年はAIエンジニアなんてものが登場しています。AIに指示を出すと、指示に合ったプログラムを書いてくれるのです。ちゃんとデバッグもしているらしいです。
こういう技術が出てくると、いよいよ言われた通りにコードを書く人は要らなくなります。3~4次請けのITベンダーやオフショアは淘汰される危険性がありますね。
しかしふと思ったのは、IT業界においてエンジニアが淘汰されるという話は今に始まったことじゃないです。昔から聞いてきたことです。
ノーコードのパッケージの登場
私が駆け出しの頃、つまり今から10数年前に聞いた話が、プログラミングせずともアプリを作れるパッケージが増えていくから、エンジニアが淘汰されていくという話です。
これはパッケージが登場してから(おそらく1990年代?)言われてきたのではないでしょうか?
しかしスクラッチ開発は相変わらずあり、大規模な開発プロジェクトも相変わらずあります。
勿論パッケージや今ならSaaSは増えているでしょうから、多少はスクラッチ開発から市場を奪ったのかもしれません。
でもIT人材不足は加速しているので、淘汰という意味では、ITエンジニアの求人数に与えた影響は軽微でしょう。
オフショア
製造業ではオフショアは一般的ですが、IT業界でも人件費の削減を目的としてオフショアが行われます。
もっとも昨今ではバックオフィス業務やコールセンターもオフショアがあるようですが。
オフショアで安く開発できることを売りにしているITベンダーも何社か見たことがあります。ホームページの内容を見ると、単価が1人月20万円安かったりします。
こうなると決められた設計通りにコードを書くだけの頭数としてのプログラマーは代替されてしまいそうに思えます。
しかし現実にはコミュニケーションの問題が多くてオフショアは難しいようです。私もいくつか見たことがありますが、上手く行った試しがありません。周りに聞いても同様です。
人件費を削減するつもりが品質が犠牲になったり、コードがぐちゃぐちゃで手を付けられなかったりします。
こういうのは本来は日本企業の方がしっかりと基準を決めないといけないのですが、日本国内だけで開発しているプロジェクトでも上手くできていない、あるいは全く決まっていないプロジェクトを普通に見かけます。
CMによく出ている有名大手企業でも、基準がなくて作れませんと言った会社がありました。それも設計が完了寸前でコーディングフェイズに入るタイミングでです。恐ろしいものです。
そのときは私が基準を作り、動くサンプルも作って、全チームのリーダーを集めて解説しました。
こんな有様じゃ人件費削減のためにオフショアなんて言ってる場合じゃないですね。
結局オフショアが登場しても、オフショアが増えている感はありませんしIT人材不足も変わっていません。まぁDXの波で市場が大きくなっているのもありそうですが。
開発技術の進歩
今度はIT業界で言われていることではなく、私の個人的な意見です。でも同様のことを考えている人はいるかもしれません。
フレームワークやライブラリはドンドンバージョンアップしていきます。また昨今はクラウドサービスの機能が充実してきました。
こうなってくると、技術を理解して使いこなせる人は生産性が上がります。しかし詳しい人が書いたコードを真似して書いているだけの人は淘汰されそうです。
なんでこんなことを書くかというと、多くのシステム開発プロジェクトでは、一部の詳しい人が技術選定や動作検証をして、サンプルを作って解説し、多くの人はそれを真似て作るからです。
私は技術選定や動作検証、サンプルや手順書の作成をやる側でキャリアを積んできたので、こう感じるのです。
いずれはできるようになればいいのですが、全員がそうなるとも限りません。
もちろんシステム開発にはマンパワーが必要なので、真似して書いてくれる人が沢山必要です。優秀な一部のエンジニアだけで作るなんて夢物語です。
とはいえやはりIT人材不足は相変わらず言われているので、これも特に影響はなさそうですね。単なる自己満足なのでしょう。
自分は淘汰されないのか?
こちらの記事にも書きましたが、日本人の多くは自分の能力に自信があって、自分は能力に対して不当に低く評価されていると感じています。よって能力面で淘汰される心配はしていないでしょう。
それこそ平均で見ても、自分の年収は能力の2/3、ボーナスに至っては半額と感じているのですから、心配無用でしょうね。能力では楽勝ですね。評価では怪しいですが。
じゃぁ底辺の落ちこぼれである私は?真っ先に淘汰される心配をした方がいいダメな人でしょう。
だけど私は自分がくいっぱぐれる心配をしたことがありません。元々ずっと就職浪人してて、転々としてクビになることを繰り返していたからかもしれません。
私のやりたい仕事は、顧客企業のシステム企画の人の頼れるパートナーになることです。システムのことについて相談や質問ができて、何かしらの答えを返してくれる人です。
誰よりも顧客のビジネスと組織を理解して、顧客のシステム企画の担当者と二人三脚でやっていくというスタイルです。
つまり開発じゃなくてサービスやソリューションを仕事にしているわけですね。だからエンドユーザー相手の案件のマネジメントにこだわりますし、プレイングマネージャーとして仕事します。
こういう人はユーザー企業の人から見たら代替不可能だと思います。
ただでさえ言われたことしかしない御用聞きベンダーや、ユーザーとベンダーのケンカは多いわけです。単なる外注業者ではなく、頼れるパートナーだったら評価がいいことは言うまでもないでしょう。
ただIT業界の方にこれを言っても信じてもらえません。「お前は何を言ってるんだ?」とか「お前はバカか?」と言われるのがオチです。「仕事ができないヤツの戯言だ」とも言われます。残念ですね。
そうでない人も勿論いるとは思いますが、現実には多くないのでしょう。
とりあえずこういう立場で仕事をしていれば、切られる順序で行けばかなり後の方になると思っています。
終わりに
AIエンジニアの衝撃はITエンジニアにとっては大きいでしょう。
いよいよ機械における産業革命のようなインパクトがある出来事がIT業界にも起ころうとしているのかなと思います。
本音を言えば将来にならないと解らないのですが、自分なりの付加価値は考えて行った方がいいでしょうね。
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