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発酵であそぼ! その8.醤油麹


誰にお見せできるあれでもありませんが、作った甘酒や塩麹で、粗末な顔にパックをしてみたり、また、いろいろな料理に作った発酵食品を使ってみて、
毎日なかなか幸せな発酵生活を続けています。

ここ2、3日肌寒いですが、それでもこのところ、ゆっくり気候が良くなってきましたので、いろんなものを冷蔵庫から出し、発酵ライフに復帰しました。

糠床も、野菜を漬け込んでから8時間ぐらいで出さないと、浸かりすぎになることが多くなり、これは逆に冷蔵庫の野菜室に移動させました。
冷蔵庫は時間はかかりますが、失敗がなく、また、冷たくてパリパリのお漬物がすぐ食べられるからです。

コンブチャは、冬の間ゆっくりと成長し、今では多層になったスコビーが、大瓶二つの底にまで達する大きさです。
この 大瓶に少し入っている液も、バナナや生姜、りんごやブルーベリーで作ったニ次発酵のものも、寒い台所にあってもじわじわとスコビーを増やし、ワインのボトルにふわふわ浮かんでいます。
飲みきれなそうなものは自然に酢になりますので、我が家ではこのところ、あまり市販の酢を買いません。

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ちなみに、スコビーとは、コンブチャの種菌で、バクテリアと酢酸菌そのほかの菌のコロニーだそうです。

家庭では雑菌が入っておかしくなるから、市販のコンブチャを買いなさいという意見がありますが、人類はドブロクから味噌からなんでも自宅の甕(かめ)で作ってきたのですよね。
キムチを作るのは、人によって手についている乳酸菌が違う。
美味しく作れるのは「おいしい手」の持ち主として重宝がられるとか。

ということを頭に、あまり心配せずにどんどん作っています。

さて、塩麹があまりに美味しいので、作り続けてきましたが、ふと すえさやさん運営の発酵サイト「ハピパリ!」で醤油麹の記事を読むことがあり、とても良さそうに思えたので作ってみました。

60度に保って6時間というのですが、こういうときに失敗のないのが IP、インスタントポットです。
初め3クォート、3L弱を買って全然大きさが足りず、それは長女に送って、自分は6クォートを使っています。
汁物などには大きすぎますが、野菜や卵をいっぺんに蒸すとか、湯煎状態で低温で保温して作る発酵もの、プリンなどのデザートにも、この大きさは必須だと思っています。もしこれから電気圧力鍋を考えていらっしゃる方がいらしたら、6L以上をお勧めします。



醤油麹の作り方はとても簡単です。

材料:
乾燥米麹 200g と 醤油300ml 以上
これを、一番大きいガラスのメジャーカップに入れます。
あ、入れる前に熱湯か、食品OKの消毒スプレーをお忘れなく。

消毒したスプーンで容器の中の米麹と醤油を軽く混ぜ、
ラップを被せ、爪楊枝で4、5個穴を開けます。

インスタントポットに60度のお湯を入れ、メジャーカップが浸る水位にします。
私のようにモタモタやっているとすぐ温度が下がります。
厚ぼったいガラスの大きなメジャーカップが浸った時点で、さらに下がります。
お勧めは

IPに60度以上のお湯を入れる。
そこへ、メジャーカップだけ入れてみて、
その縁ギリギリにお湯が満たされていることを確認する。
もう一度、温度計で60度以上であることを確かめる
軽量しておいた醤油と、米麹をメジャーカップに入れて混ぜる。
その上にラップをかけ、爪楊枝で3、4この穴を開ける。
すぐIPの蓋をし、保温で6時間待つ。
ちなみに、IPの設定ですが、「保温」で、
日本語表記は「低」、英語の場合は「Less」です。

70度以上だと米麹様がお亡くなりになってしまうそうなので、
温度には気をつけましょうとのことでした。

そして、出来上がったものを見てみますと、
ちょうどうまく炊き上がったご飯のように、米粒が立っていました。

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硬いなぁと思いながらも、ハンドミキサーをかけると、ピーナツ味噌ぐらいの感じの硬さのペーストになったので、そのまま使っています。

他の方のレシピに出てくる写真を見ると、とろっとした液体に米粒が見えているし、粉砕してもとろみのある液状です。
明らかに私の場合は、醤油が足りなかったのでした。
できあがったときに、醤油を足して混ぜ、あと2、3時間保温すればよかったようですが、これも遅まきとんがらし。
今、使うときに小さい泡立て器で混ぜようとすると、
泡立て器の中にピッタリ醤油麹が入って動かなくなりますので、
いちいちお湯などを入れ、スプーンですりまぜ、緩めて使っています。
とても面倒くさいです。次はお醤油をもっと入れます。
お醤油は、添加物なしの丸大豆醤油が一番良いそうです。

そのままでも美味しいのですが、「ハピパリ」で すえさやさんに教えていただいたのは、甘酒を混ぜる漬け込み調味料。
これに、そのときにより、ゆずを絞ったり、生姜を摺っていれたりします。
甘酒でほんのり甘くなりますし、味噌と混ぜるのとはまた違った風味です。


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豚肉も鶏胸も 普段よくやってしまう、「パサパサになっちゃった・・」になりませんので、塩麹や醤油麹を入手、または作られましたら、ぜひお勧めしたいです。

それともう一つ。上の写真の右ですが、醤油麹と甘酒を使ったドレッシングです。
醤油麹と甘酒に、玉ねぎとにんじん、生姜と コンブチャ酢を入れてブレンダーで粉砕します。
意外なことに、よくインド料理レストランで出されるキャベツの千切りサラダにかけてあるオレンジ色のドレッシングと同じ味になりました。あの味、好きだなぁ、売っていないみたいだし、作れるかなぁと思っていたので、とても嬉しいです。



さて、そろそろ醤油麹甘酒に漬けた鶏肉のオーブン焼きが出来そうです。
台所から良い匂いがしてきました。


最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


追補:

以下は、2回めに挑戦してわかってきた「反省文」です。

一回目、ほぼ、硬めのおかゆ、いや、柔らかめに炊けたごはん、ぐらいのできあがりでしたが、指で潰して芯がなかったので、そのままハンドミキサーで粉砕して「よし」としてしまいました。
丈の低い広口ジャーにうつしましたが、すごく硬くて硬くて・・😭

味はとても美味しい・・というか、お醤油の代わりにバンバン使えて、お肉は柔らかく、漬物は風味が増し、パサパサしがちなビンチョウマグロの切り身なんかも身ばなれがよくなり、言うことなかったのですが(あっ、自分褒めになっている)、なんとも使いにくかった。

ですので、とうとう全てをブレンダーに入れ、お醤油を足して粉砕し、ペースト状にして使うことにして、今日に至っています。

美味しくてどんどん使ってしまいそうなので、2回目を作りましたが、今回は、

乾燥米麹200g に対して、醤油を300ml では足りないと見ていました。

途中覗いてみて、かき混ぜて、足りなそうとだったので、100mlずつぐらい目分量で醤油を足しましたので、最後には500mlぐらいにはなっていると思います。

保温中のIPのお湯の温度は常に59℃ぐらいで安定していました。
Normalで良いとあるレシピもありますが、私は蓋を普通の蓋に変えても、
60℃から時間を追うごとに62、65℃と温度が上昇してしまい、
米麹がお陀仏になる70℃に近づいていきそうで怖くなりました。
それで、「低」(または[less] )で59℃を続けたのでした。
(寝ているうちにやるので、温度は心配)

今朝、8時間後にかき混ぜてみたら、とろみと甘みが出ていて、米の芯もなかったです。

米に芯があったり、カスカスに乾いていたら、お醤油を足してさらに発酵させていくと回復するそうです。
詳しくは、私のバーチャル師匠、すえさやさん@「ハピパリ!」へどうぞ。

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IP:保温、less (低い)
蓋:密閉したくない、少し湯気を逃したい、温度を上げすぎたくない時は
   ほんの少し隙間があいてしまう、サイズの合わないル・クルーゼの蓋で。
出来上がり:甘み・とろみとも申し分なし、芯もなし。
   基本、生醤油なので、味見が辛い。
しかし、蓋を開けていると家族が来て、
「なんか美味しいもの料理してんの?」
と訊いてくるので、きっと匂いもいいのでしょう。
(味見しすぎて舌と鼻が少し馬鹿になっている私でした)


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ガラパゴス諸島から来た日本語教師 tamadoca
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