エッセイ366. レコードープレーヤーってこういうやつよ?
夫がニヤニヤしながら近寄ってきました。
何か面白いものを見つけると、このようにしてやってきます。
「これ見てこれ」
と言うので目をやると、子供達の古いジャポニカ学習帳。
「どれどれ・・わ、きったな〜い」
「何が?」
「字が。字がすごい乱暴、わっはっは!」
こんなに暴れた字を書いていた小学1年生も、なんとかなるんだなぁと思いました。
こんなのもありました。
これは、長女が四年生の時の提出物です。
「お母ちゃん先生が、お父さんとお母さんが小さい時は使ってて、
今はないものを聞いて、絵を描いてきてって」
と言います。
「へえー、そうなの。まあ、いろいろあるけどね」
「ランプとか?」
「ランプか。ランプは使ってなかったな。さすがにな」
「じゃ、かごは?」
「かご?」
「お殿様が乗ってたみたいなやつ」
「いやいや、それはなかったよ。
あんたお母ちゃんのこと何歳だと思ってんの?
そうだなぁ・・・
じゃあ、レコードプレーヤーは?
知ってる?」
「知らない」
これは今から20年以上前の話で、今のようにスマホやタブレットでちょちょいと画像を見せてもらうことはできません。
「こうさ、こう・・丸いのがついた平たい箱みたいのがあるのね。
その隣に、アームという、長いのがあって、
そのさきにちっちゃい針がついているのね。
その丸いのの上に、レコードというのを載せるわけ。
レコードっていうのは、硬いビニールみたいのでできていて、
内側から外側まで、丸く溝があって、そこに音楽が入っているわけ」
「ほうほう」
「で、レコードを丸い台の上に乗せて、このアームをそーっと持ち上げると、
丸い台がくるくる回り始めるのね。
で、レコードの一番外側の溝に、そのアームの針を。
わかる?」
「わかんない」
「わかんないか。そうか」
そこで私は、はさみとダンボールを出して、お菓子の箱の上にターンテーブルを作り、レコードも作って、アームも作って、
「ほら。
こうやるの」
と、やって見せたのでした。
それを見て、長女は絵を描いて、提出していました。
画像を簡単に手に入れられなくても、普通に絵を描けば事足りたのに、そういうことをしていたのは、それが楽しかったからですね、きっと。
かつては私の話を、うんうん、へー、と聞いていた娘たち。
音読を毎日聞かされたっけ。
いろいろなところへの送り迎えもありました。
今の季節は、大根掘りから始まって、じゃがいも掘り・さつまいも掘り。
農園に申し込んでおいて、いちごと胡瓜は自分一家のものを作ってもらって、収穫だけには行っていたものでした。
たくさんの時間を子供と過ごして、本当に楽しかった。
片付けをしていると、いろいろなものが出てきて面白いですね。
提出物にはこういうのがついていました。
発表もあるので、説明したのを書いてくれと言われたのかもしれません。
ワープロで書いたのですね。
娘が自分で書いたのでなくちゃだめだったのでは。
と、今思いました。
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