エッセイ151.古着deワクチン
いつかはと思っていた、生活のダウンサイジングが近づいてきました。
もうそんな遠い先ではありません。
それを念頭に不用品を片付けてきましたが、
コロナ禍の生活がそれを後押ししているのは間違いありません。
片付け界の難物は、まず、全く出番のなくなった重い大鍋です。
我が家では今、インスタントポット6qt(=6L弱)をひとつ、
小鍋と中ぐらいの鍋を一つずつで、もう十分です。
でも夫の言う、sentimental value、感傷的価値が絡むので
捨てると言うのがなかなか難しいです。
それから本、特に漫画。
漫画は、日本語の教室の方に、漫画の本棚があるぐらいですが、
読み返したければ漫喫やスーパー銭湯にたぶん、ほぼありますし、
手放してからどうしてもまた欲しければ、
ブックオフやネット書店がありますよね。
それなのに、読み返さないのに、取ってある。
なぜなの自分。
本は割と昔から平気で売ってしまっていますが、
今のところ、段ボールいっぱいに売る決心のついたのが溜まったら、
と思っているため、なかなか出ていきません。
夫のは日本では手に入らないものばかりなので、
墓場まで持って行くと思いますが、そこは本人の判断で。
あと、文房具ですよね。
娘たちのお古(?)の新品同様のノートがたくさんありますが、
これはレッスン中にマインドマップ用に使っています。
画面は相手の顔を見ながら、手探りでメモを殴り書きしていくのが私の流儀。
それを見返すと、指導方法とか弱点攻略が見えてくるのです。
ボールペンやシャープペンは、どうしても使いやすいものが決まってくるのに、書き味の悪いもの・お土産でもらったものさえ、試し書きをして、
(マダ書ケルシ・・)
と、ため息をついて箱に戻す。
大鍋・本・漫画・文房具の他にも、捨てられてはならじと、
土俵際につま先立ちで頑張っているものが多いです。
でも、近いうちに、今持っているものを、
半分までに減らしたいと思っています。
不用品整理の本も、いろいろな流儀のものをすでに5冊ぐらい持っていて、
これ以上本を増やしてどうすんのって、どうも本末転倒っぽいのですが、
いろいろな人の言うことを読んでいて一つ感銘を受けたのは、
「不用品整理は、やりやすいものから」
ということです。
最初から意気込んでしまうと、息切れしてしまいます。
なんなら、1日に引き出し一つからでいいのだそうです。
でもこの考え方に感銘を受けすぎたため、
私は台所の引き出しを一つ片付けてほっとして、
それで気が抜けてしまって、またその引き出しがごちゃごちゃになります。
何ヶ月後かにまた思い立ち、またそこだけ片付けて・・
という繰り返しを、何年もしています。
しっかりして自分!
引き出しひとつの、もう一歩先へ行けないのが問題ですね。
さて、数あるヒールの中で、古着はまだ相手にしやすいです。
古着、どこからでもかかってくるがいい! です。
ある方にH&Mに持ち込むことを教えていただいたし、
ユニクロも引き取ってくれます。
それらの他に、近所の「買取王国」で驚くべき低価格で買われたものあり、
今までいろいろやってみましたが、
夏前に、画期的なプロジェクトに出会いました。
それが、「古着deワクチン」です。
最初に申し上げますが、お金がかかります。
3300円をネットで支払うと、(私はAmazonペイで楽々でした)、
30kg入る丈夫な袋と、宅配便の伝票が届きます。
「古着deワクチン」は、
「え〜っ、寄付するのにお金がかかるの?」
と感じてしまう場合は、向いていないかなと思います。
私の場合は、着られる服を捨てるのにすごく抵抗があります。
月に一度、町内の古着の回収がありますが、
一ヶ月かけてじわじわ溜めて行くのも、これまた結構神経に応えます。
だって、おもちゃを捨てられそうな子供ではあるまいに、
つい袋をチェックして、
(マダ着ラレルシ・・)
って、引っ張り出してしまうことがあるんですよね。
子供なの自分?
古着deワクチンは、バッグや靴その他の医療小物を含めた服、着物まで、
罪の意識なく引き取っていただき、それがポリオの生ワクチンに姿を変えて、
確実に子供たちの役に立つ。
そのために、3300円/一口 を寄付させていただく。
袋は本当に大きくて丈夫で、いっぱいになると持ち上げられないため、
玄関で詰めるのが推奨されています。
ちょっと目算が外れたのは、それまでに意外と私だけ「物処分」が進んでいて、
絞り出すようにしても、袋が半分にしかならなかったことです。
しかし、今年の家族誕生日ラッシュに長女が数日帰省すると言うので、
「今回で、実家に置いてある服を、
捨てる(=寄付)
と
自分のアパートに自分で送る
のどっちかにしてください。
どっちにもしていかなかった分は、父親が責任を持って捨てます」
と、夫が宣言しました。
我が家で怖いのは、話が長くてしつこい母親ではなくて、
いつもはヘラヘラ・・じゃなくて、にこにこしている父親の方です。
そのプレッシャーに負けて、長女がどんどん服を供出してきて、
結果、こういうことになりました。
詰め込みすぎた袋は封ができないことがわかり、
このあとまた、バッグや靴などもありますので、
送付セットを2つ、追加注文しました。
今年こそみなさん、古着deワクチン (その他でもいいですけれど)などで、
すっきりとモノを減らし、コロナが終わったら軽い心で、
行きたいところへ行ける準備をしませんか?