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米最高裁タイトルIX差し止め取り消しを拒否、辛うじて女子スポーツを守る
米最高裁タイトルIXの差し止め阻止要求を拒否
本日はちょっと良いニュースから。
ワシントンD.C.センタースクエア)-バイデン政権のタイトルIXルールが物議を醸している問題で、連邦政府が差し止め命令を取り消すよう求めたが、連邦最高裁判所により阻止された。金曜日に下された5対4の裁定は、26州における新ルールの実施を阻止する差し止め命令は、10月に第6連邦巡回控訴裁判所がこの件を取り上げるまで、効力を維持することを認めるというものである。
これだけ読んでも何のことか解らないと思うが、アメリカでは学校スポーツにおいて男子と女子が同じ機会を与えられなければならないというタイトルIXという法律がある。しかし最近バイデン政権はこのタイトルIXにトランスジェンダーを含むと新解釈を加えたため、いくつかの州が新しい解釈のタイトルIXの施行を差し止めたのだ。バイデン政権はこの差し止めを阻止しようとしていたのだが、最高裁はそれを拒否したということだ。では先ずバイデン政権によるタイトルIX改悪法とはどのようなものなのかおさらいしてみよう。
タイトルIXそのものを完全に骨抜きにする改悪
今年4月19日、バイデン政権は女子学生を差別から守るために作られたタイトルIXに女性を自認する男子を含めることで、タイトルIXそのものを完全に骨抜きにしようとした。この改悪はLGBTQ+を学構内で性被害や嫌がらせから守るという名目でされたものだが、LGBTQ+の人権を守るという口実で割を食うのは常に女性である。
今回の改悪で最も大きな項目はLGBTQ+学生の扱いだ。1972年に設立された法律の対象は生得的女子学生の人権を守るためのものであり、性自認や性嗜好は対象外である。
しかし今回の改悪でLGBTQ+を自認する学生が差別されたと感じれば学校に申し出ることができ、学校側は何らかの対応をしなければならない。問題なのはLGBは別としてTQ+以降の学生たちが何をもってして差別されたと感じるかはもう誰の目にも明らかだろう。
ここ数年共和党が多数議席を占める州のあちこちで、学校内においてトランスジェンダーを自認する子供を異性として扱うことを禁止したり、子供の性転換治療を禁止する法律が通っている。そして11の州で学校内のトイレや更衣室を生物学的性で区別することを強制し、異性を自認する学生の使用を禁止している。
このタイトルIXではトランスジェンダーを自認する学生を他の学生と同じように扱わないことは差別であるとされているため、男女別トイレや更衣室は差別と見なされ、州法に従っている学校がタイトルXIを違反してるとして連邦政府からの支援金を差し止められる可能性があるのだ。ただ、学校側が子どものトランス自認について親に伝える義務はこのタイトルIXとは矛盾しない。
タイトルIXが女子自認男子による女子スポーツ参加に言及していなくても、トランス自認学生が差別されたと訴えれば、女子チームが男子の入部を許可しなければならなくなる可能性は大きく、男子だと言う理由で奨学金を受け取られれないのもとトランス差別だと言われたらどうやって拒否できるのか、これでは全く分からない。
闘いはまだ終わっていない
今回の最高裁の判決について、ルイジアナ州のリズ・ミュリル司法長官は、「最高裁は、バイデン政権のタイトルIX改訂は女子更衣室や講習トイレやスポーツといった場所での性別基本の保護を終わらせることになるとみなしている。明瞭で単純だ。」と語った。またウエストバージニアのモリセイ司法長官も「現政権からの過激な方針は女性が得た進歩を後退させるものだ」と語った。
「最高裁が、このタイトルIXの抜本的な書き換えに対する差し止め命令を阻止しないことに同意してくれたことに感謝している。「選挙権を保障した憲法修正第19条を除けば、タイトルIXは、あらゆるレベルの教育と大学体育における女性の機会均等を保障する、歴史上最も成功した法律です。「この闘いに終わりはありませんが、私はタイトルIXを根底から覆すこの急進的なアジェンダを阻止するために闘い続けます。」とミュリル司法長官は語った。
もともとタイトルIXというのは女子学生の人権を守り、何かと無視される傾向にある女子スポーツを守ろうという主旨で作られたものだ。だが女子スポーツにトランス自認の男子を入れてしまったら、女子スポーツは破壊される。タイトルIXの精神とは正反対の結果を産むのである。
バイデン政権はつくづく女性の敵だ。そして民主党大統領候補のカマラ・ハリスも副大統領候補のティム・ウォルツもバイデン以上に過激派左翼であり、トランスジェンダリズムの積極的推進者であることも忘れてはならない。