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世界最大のLGBTニュースサイト「PinkNews」運営者男性カップルが従業員ら30人以上から性的不正行為で告発される

イギリス国営放送局BBCによると、世界最大のLGBTニュースサイトの運営者男性カップルが従業員から複数回の性的不正行為で告発された。元従業員数人はアンソニー・ジェームス医師、同社のディレクターで創設者の夫が酔っぱらった若い社員の同意もなくキスしたり触ったりしたのを見たとBBCに語った。

そして30人を超える元及び現社員たちが、社内では大酒を飲む文化があり、そのたびに創設者のベンジャミン・コーエン氏とその夫のジェームス医師が若い男性社員に不適切な性行為をしたと証言している。

BBCの取材にコーエン氏もジェームス医師も、詳細を語ることはできないが告発は虚偽であると語っている。

コーエン氏の家族(夫で元開業医のジェームス医師が最高執行責任者、父のリチャード氏が主任弁護士)によって運営されているピンクニュースは、「情報を提供し、変化を促し、人々が自分らしくいられるように力を与える」ことを使命としている。

英国における結婚の平等を求めるキャンペーンにおいて影響力のある役割を果たし、毎年開催される授賞式には、首相や他の政治家も参加している。

BBCは2017年から2024年にかけてピンクニュースで働いた33人にインタビューし、社内メモや苦情などを色々集めた。社内ではいじめが横行し、若い社員はコーエン氏やジェームス医師と二人きりになるのに危険を感じたという。また女性社員は女性差別を感じ、また二人のために代理母になる要求までされたという。

元従業員の5人は、ジェームス医師が酔っぱらって到底同意などできない若い社員の体を触りまくっているのを目撃した。この事件はピンクニュースのイベントでロンドンのパブで社員が集まった時に起きたという。ある元社員はジェームス医師が酔い過ぎて判断力の鈍っている同僚を木の陰に連れて行って卑猥な行為をするのを見たという。この集まりに参加していた数人はこの社員をタクシーに乗せて家まで送ったという。

しかしこれを目撃した数人の社員たちは怖くて苦情を言えなかったと証言している。「CEOの旦那ですよ、何ができたでしょうか?職を失います」とある元社員は言った。だが誰かが苦情を訴えた。これは社内のメモにも記されており、ピンクニュースの重役たちにも届いていた。だがその後なにか対策が取られたのかどうかは定かではない。

ピンクニュースではしょっちゅう飲み会があり、早朝まで飲み続けることが多かったという。ダミアン(仮名)という元社員は、仕事終わりの飲み会でコーエン氏に誘われたことがあると語る。

ベンはすごくよっぱらっていて、椅子から落ちるくらいでした。それで僕に他の同僚にも聞こえるようなところで自分の家までこないかと誘ったのです。旦那さんのアンソニーは留守だからって。彼はアンソニーは何時も他の男たちとやってるみたいなことを言って、僕たちも性的なことをしようという感じでした。僕はすごく居心地が悪かったです。

ダミアン

それ以来ダミアンはコーエン氏とは二人きりになるのを避けたという。それについてコーエン氏からは謝罪もなにもなかった。それでダミアンはコーエン氏は一線を越えてもいいのだと思っていることがわかり、気を付けたという。

2019年から21年まで働いていたスティーブンは最初は「夢の仕事」だと思ってうれしかったという。しかしその夢はすぐに砕かれたと語る。あるクリスマスパーティでスティーブンはコーエン氏にみんなの見てる前で尻を叩かれた。

一瞬硬直してしまいました。なんといっていいのかわかりませんでした。僕はショック状態でした。友達の方に振り返って『今、何が起きたんだ?』と言ったのを覚えてます。

スティーブン

スティーブンはそれ以来コーエン氏と二人きりになるのは居心地が悪かったと話す。他の社員たちもグループチャットなどでコーエン氏のことを「変態」と言っていたという。

誰も苦情を言えない雰囲気でした。なぜって何が起きるかわからなかったし。ベンはとても有名だし彼が僕たちのことを他で悪く言うかもしれなかったし。

スティーブン

コーエン氏は感情の起伏も激しく、社員を大声で怒鳴って泣かせたかと思うと次の日は異常に親し気にふるまうなどし、非常に害毒な環境だったという。

またコーエン氏の女性差別を目撃した人もいる。数人の女性社員がコーエン氏とジェームス医師のために代理母になってもらいたいと頼まれたという。これは冗談のように言われたとはいえ、女性たちは非常に決まづく居心地の悪い思いをしたという。

ある社員はコーエン氏を「不気味で淫ら」と表現した。また他の社員はピンクニュース社の女性蔑視文化の現れとも語った。

インタビューに応じた社員たちは、コーエン氏とジェームス医師がいる限り、ピンクニュースがきちんとしたニュースを届けることは不可能だろうと語る。

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