まさに奇跡のレッスン~戦場だけが戦争ではないウクライナ”憎しみとの戦い”
ロシアがウクライナに侵攻してもうすぐ1年、戦争が長引けば長引くほど深刻化する問題、
それはウクライナの子供たちに迫っている今そこにある危機、”憎しみから子供の心を守れない”こと。
私たち日本人も他人事ではない、明日は我が身であると、私は思っています。
もし戦争が起こったら、ウクライナでいま起こっていることがきっと日本でも起こるはず。
あなたの子供が「憎しみの心を持つ子」になったら、あなたはどうしますか?
ウクライナの子供たちだけが苦しむなんて絶対にアリエナイ、
私たちは可能な限りウクライナで起こっていることを知り、そして1日でも早く戦争が終わることを願うべきだと思います。
子供たち全員を未来に送り届けてあげること、それが人類の責務。
世界の大人全員で人類の責務を全うすべきだと思います。
ウクライナの子供たちを守る”奇跡のレッスン”
NHK番組『キーウ 子供たちの冬』を観ました。
私にとって、心が痛くなるほどの衝撃を受けた内容でした。
でも同時に希望を持てました、「ウクライナの子供たちには未来はある!」と。
なぜならウクライナの学校、そして大人たちは必至で子供たちの安全と命を守ろうとしているから。
子供たちを守ろうとしているウクライナの教師と親、きっと彼らは奇跡を起こしてくれるはずだと。
その奇跡とは”戦争からウクライナの子供たちの心を守る”ということ。
この番組は、子供たちの心を憎しみから守ろうと模索する大人たちの記録です。
『奇跡のレッスン~世界の最強コーチと子どもたち~』
以前、1/17にボソッとしました『最強コーチから教えてもらった脳過労社会で子育てする方法』でもご紹介した私の大好きな番組『奇跡のレッスン~世界の最強コーチと子どもたち~』とは、世界一流の最強コーチが悩める子供たちの眠っている力を引き出していく番組です。
この『キーウ 子供たちの冬』で取材された教師と親たちは、子供たちの輝きを解き放たってくれる存在であり、まさに『奇跡のレッスン』のような最強コーチたちのようでした。
いや、これは『本物の奇跡のレッスン』です。
それでは、奇跡を起こそうとする授業についてご紹介したいと思います。
子供たちの心から憎しみが消えたら、それはまさに”奇跡”ですよね。
戦争について語り合う授業
日本の学校の先生も是非ともこの番組を観て欲しい。
子供を支えていこうとする大人にも観て欲しい。
そういう願いを込めて、この番組で起こった奇跡のレッスンをご紹介したいと思います。
ウクライナの教師たちは、心に問題を抱えている子供が増えていることになんとかしたい気持ちをもち、意を決して戦争について語り合う授業を始めました。
子供たちが心で抱えている悩みを言葉にしてみんなで分かち合う場が、子供たちには必要だと考えたのです。
戦争について語り合う授業をすることで、徐々に子供たちの心が開いてくることを実感、
戦争の話題を避けていくことが良いと思っていたが、話し合うことが必要だったと、
本当は子供たち自身で経験したことを仲間と共有したいことが分かってきます。
戦争について語り合う授業をしたことで、先生が話してくれた言葉の中で最も印象的だったこと。
1人だと不安だけど、でも、みんなも自分と同じ気持ちだったことを知った。
同じ気持ちのみんながいれば、もしかしたら恐怖に立ち向かえるかもしれない、
決して僕らは1人だけではない、みんな同じ船に乗っている仲間たちなんだ、だから勇気をもって前へ進もう。
そして、戦争に語り合う授業はさらに核心に迫ったことについても語られるようになります。
私たちは”許す強さ”を手に入れることができるのでしょうか
この番組で私は衝撃を受けたこと、それは”子どもたちの多くがロシアへの憎しみに取りつかれている”ことでした。
いや、大事な親友が亡くなる場面にいたら、誰もがそうなるのでは?憎しみの心をもつこと、それは子供だって同じです。
教師たちは憎しみからは何も生まれないということを授業で語り始めます。
その後、授業で語り合ったことを、家に帰って子供たちは親とこの話をします。
教師と親は必死に戦争が子供にもたらした”憎しみ”を知り、そしてどのように希望を与えていくかを模索していきます。
憎しみから”許す強さ”を持つことが大事であると教えられたある2人の子供がとっても印象的でしたので、彼らの言葉、そしてその子に寄り添った親たちの言葉の一部を記載させていただきながら、”許す強さ”を手に入れることの難しさを考えていきたいと思います。
父親が兵士として戦っている家族の話
※『キーウ 子供たちの冬』の一部ネタバレがありますので、ご注意ください。
番組で出会った当初、この子供の夢は・・・
兵士で戦地にいる父と子供のビデオ電話で会話した内容・・・・
それから、母親と一緒に会話します・・・・
息子は下を向いたまま。
母親は泣いていた・・・
その後、その子供が書いた学校の宿題で戦争について書かれた作文では・・・・
彼は卒業後、軍隊に入るかどうか、今でも悩み続けている、とのことでした。
マリウポリから非難してきた家族の話
※『キーウ 子供たちの冬』の一部ネタバレがありますので、ご注意ください。
その子供はこのように語っていました・・・
その子の親はこのように語っていました・・・
授業で”許す強さ”について学んだ子供とその家族の会話・・・
私たちは何ができるだろうか。
「悪い奴らを許さない、だから戦場に行くんだ」と言っていた子供が、教師と親の必死なレッスンによって、徐々に心から憎しみが消えかけてきた。
大人は戦争は悪いことだけど、人を怨んではいけないことは理解はできますね。
でも子供にとってはこの矛盾は理解できないものであるということをこの番組を観て実感しました。
でも、戦争について語り合う授業によって、心の変化の兆しも見え始めてきました。
一方、戦争によって直接被害を受けた子供たち、その保護者達にはまだまだ教師たちの想いは届かないのも事実です。
それでも、少しでも心が和らいでほしいという願いから、教師たちは子供達との対話は決してやめることはないでしょう。
不安なことがあります。
もし、この戦争が長引けば長引くほど、ウクライナの子供たちや大人たちは、”許す強さ”に必要な勇気をもつことが難しくなってきます。
ロシア人だって同じだと思います。
多くの犠牲を出していると言われているロシア兵にも家族がいます。
戦争が長引けば、ロシア人にも憎しみが増してくるのも事実です。
だからこそ、奇跡を起こして欲しいレッスンは戦争当事者だけでなく、全世界にも広がって欲しいと、この戦争を全世界で起こす奇跡でやめさせましょう、そう願うばかりです。
番組では、こう語っていました。
戦地から逃げ来た子の憎しみはなかなか消えませんが、そんな子もクリスマスには笑顔だったことがとっても印象的でした。
番組の最後に、子供たちがカメラに向かって手を振ってくれました、私も思わず手を振り返しました。
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