見出し画像

久しぶりにCCD機で撮影          Nikon D200

 今のデジタルカメラのセンサーはCMOSセンサーが主流だがその前のセンサーだったCCDのカメラで撮る愛好者がいるようでネットでその記事を時々読む。
デジタルカメラを20年以上使っている身としてはCCDセンサーのカメラを使っていたが今手元できちんと動くのはニコンのD200だけだ。
発売した当時はD100やD70Sを使っていたがボディがフィルターの入門機をベースだったことから多くの点で使いにくかったのですぐにでも欲しかったが新製品は発売してすぐだと欠陥など問題が多いので1年ほど待って購入した。
今までのニコンのデジタルカメラはISO200からだったがISO100からになりシンクロ速度は1/250で野外での人物撮影でストロボを使った時に絞りを開けられるようになったのは重宝した。ボディが少し大きくなったのでAiAF80~200mmF2.8Dなど大きいレンズを付けた時に持ちやすくなったので不満はない。
 D200ですぐ思い浮かぶのは電気の消耗が早いこと。一般的にCCDセンサーのカメラは電気の消費が多いようだがD200はその前に使っていたD100やD70Sに比べて消費が早かった。ブライダルの撮影で式の撮影をしていた時だが新婦の入場時の後ろ姿を撮ってチャペルの端の通路を通って前に行き新婦と父親の歩いているところを撮ろうとしたら電池マークが点滅。もう1台のカメラで撮影して事なきを得たが付けていたシグマ18~200mm F3.5-6.3(2つ前の製品)の手振れ補正も電池の消費が多かった。カメラの電源を入れたまま移動したことで体の揺れを感知したのが原因のようだが残量40%台を一気に使い切った大食いコンビの対策として電池を2個入れられるバッテリーパックをすぐに購入させられた。

バッテリーパックを付けるとカメラバックに入れる時に収納スペースをとるので他のカメラには付けていない。久しぶりに付けて撮ったみたがこういう大きいレンズを縦位置で撮る時には良いかもしれない。            

 D200は故障することなく仕事用として使っていたがその次のD300を購入すると使用頻度は落ちていった。D300は画素数が1200万画素と撮影依頼者からの希望の大きさに合っていることが多いのとアクティブDライティングによって階調を広げられることができることから光線状態が良くない時でも撮影後の補正がしやすい。またセンサーをクリーニングする機能も搭載されたのは大きな進歩だ。

 最近は購入や修理したレンズやストロボのテストが主だったが2年前に散歩用に使ってみるとクセのある色味とシャープな絵に魅かれると同時にこんな絵だったかなと思う点も。後者は使ったレンズがシグマのプロダクトラインのレンズ(普通クラスの17~70mmF2.8-4)ということもあるが感度がISO100という事も大きいかもしれない。仕事などで使っていた時は感度が200~400が主だったのと適正値で撮ると少し暗いのでプラス1/3にして撮っていたことが多かったので違う絵に見えるのだろう。

 フィルムの値段が高騰で使用を抑えていることやD200やD300,D300Sに使っている電池(EN-EL3e)の使用頻度が落ちているので近場での撮影にD200をサブで何度か撮ってみた。レンズはフィルムカメラで使うニコンのMFレンズ(Ai28mm F2,Ai35mm F1.4S,Ai50mm F1.4S)をメインにAFレンズはニコンのAF-S85mm F1.8Gとシグマの18-35mm F1.8や50mmF1.4。


Ai28mm F2。28mmはAPSだと35㎜換算で42mmと使いやすい画角。カメラとレンズのバランスも良いのでこれ1本だけという気にもなる。                         


28mmで撮影。古いレンズだが光っている部分のマゼンタ被りも
ほとんどない。パープルフリンジが出やすい状況でF2.8から4で
撮ってもあまり出ないのは予想外だ。            
                      


Ai35mm F1.4S。フィルムカメラではメインのレンズだったが画素数が増えてからは描写が物足りない点もあるが今回使ってみてF2~2.8でも良い感じの絵が多く見直した。                             


35mmで撮影。F4しか絞っていないがAPS機ということで周辺を使っていない 
ことで木々の全体にピントが合っている。                

 

D200(右)にはニコンのAi50mmF1.4S,D7100(左)にはシグマの50mmF1.4。同じ50mmF1.4だがシグマの50mmは今のデジタルカメラで高性能を出すために作られているので大きさは倍以上違う。D200は黄色が強い傾向だがD7100も似た傾向。しかしホワイトバランスの性能が違い過ぎるのでD7100は目立つことは少ない。                             
                           
Ai50mmF1.4Sで撮影。日陰で撮るとより黄色味が強くなる。
ニコンのNX studioはRAWの画像は今の機種と同じように色合いを変えることができるがD200は該当外。アクティブDライティングも使えないのでこういう絵だと全体に暗めに撮らなければならないので後処理は厄介だ。      
             

 AFレンズの3本を使うのは購入時のテスト以来だが絞りを開放近くしてAFで撮影すると他機種同様AFの性能が悪いのでピンボケ連発だが仕方がない。モニターは画素数が少ないので野外では暗くて明るさも分かり難い。白飛びしているかの確認程度でしか使えないので露出を変えて何枚か撮るしか方法がないのはフィルムで撮るのと同じ感覚か。


18-35mmで撮影。シグマのArtレンズとCCDは相性が悪いのか太陽の光を
画面に入れると変なフレアが起きる。D200はローパスフィルターが入って
いるので後でシャープネスをかけるがArtレンズはシャープネスが強いので
そのままで十分シャープネスの強い絵になる。             
シグマ50mm。絞りF2だがこのようにピントを合わせる部分にメリハリがあればAFでもピントが合うがカメラとの距離が近いのでシャッターを押す時に体を動かさないようにしないとピンボケだ。このレンズはAFでのピント合わせを優先しているので距離間が狭くMFでの微調整でのピント合わせは辛いのが残念。                                   


85mmで撮影。Artレンズのようにシャープネスが強い絵は
撮れないがGレンズということでニコンのFマウントのレンズ
としてはシャープネスが強い。望遠レンズとしては距離が短い
が絞りを開けるとピントの合う範囲が狭いので長い望遠で撮った
ような感じになるのでこういう構図の時はF2.8からF4で撮ること
が最近多くなった。                    

85mmで撮影。シグマの50mm同様AFでもピントは合うが少し前ピンになりやすい。AFで合わせてMFで微調整がベストだがファインダーの見え方が悪くピントの山が掴みにくい。     
                    

                       
 今のニコンのカメラと違いアクティブDライティングが使えないので階調が狭いので逆光や明暗差の多い場面では露出を決めるのが難しいが困った時はRAW+jpegで露出を変えて何枚か撮るしかないだろう。フィルムでいうと今のカメラが階調の広いネガカラーでD200は階調が狭くコントラストが少し高い90年代前半のポジフィルムという感じか。撮る被写体を選ぶが撮り方次第で今のカメラと違う絵が撮れそうだが何を撮るかは後々考えてみよう。


いいなと思ったら応援しよう!