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【MOMO原書PJT⑤】外国語を効率よく学ぶには紙の辞書を!
【MOMO原書PJT】は、ミヒャエル・エンデの名作『MOMO』をドイツ語原書で読破を目指すプロジェクトです。
プロジェクトを通じて、ドイツ語のこと、勉強のこと、本の内容のこと、そして困難にチャレンジすることのすばらしさを伝えられたらと思います。
前回まではこちらから:
さて、物語は第3章に突入しました。全体の約10%を読み終えたところです。
最初は1単語、1単語、次に1文、1文、そして1ページ、1ページがどうなることやらと思いましたが、意外にも慣れるもんですね。
第3章~第5章までは物語の中心的な人物である子どもたちやモモの親友が出てきます。(内容は割愛します。)
大島かおりの「モモ」、アクセス独和辞典、自動翻訳DeepLがあれば、ドイツ語初学者でも大変だけど読み進められるように感じています。
アナログに辞書を引くことのメリット
今回、ドイツ語を再び勉強しようと思ったときに、紙の独和辞典を手に入れたことは重要で賢明な判断だったと我ながら思っています。
思えば、仕事で英語を調べるときも、今は100%インターネット検索です。
どんな難しい単語でも調べたい単語の意味が一瞬で的確に検索結果に表示されます。
このご時世、それがドイツ語であっても同じです。
とても便利です。
ほとんど辞書で調べているという感覚もなく、調べたという感覚もなく、元の英文に戻ってしまいます。
そして、たいていの場合、再び同じ単語が出ても、「あれ?これなんだっけ」と再びキーボードをたたくのです。
つまりほとんど知識として定着していません。
ところが、紙の辞書を引くとすぐにお目当ての単語にはたどり着けません。
アルファベット順で並ぶ単語を目で追いかけながら、「そろそろだな」とか「あ、行き過ぎた」という辞書との対話が続きます。
調べること自体が余計なひと手間なのです。
では、なぜその無駄とも思える辞書との対話が賢明な判断だと言えるかというと、こんなメリットを感じているからです。
語彙を増やしたいなら紙の辞書を引こう!
・手間をかけた分、記憶に残りやすい
・重要な単語が一目瞭然
・たまたま近くに並ぶ、関係のない単語を一緒に覚えられる
これらはインターネット検索や電子辞書にはない紙ならではのメリットです。
思えば、学生時代も紙ではなくカシオの電子版の独和辞書を使っていました。
膨大に未知な単語があるので、紙では時間がかかりすぎると考えていました。
今思えば、それは間違いでした。
もしあの時紙の辞書を選んでいれば、私は今『MOMO』を原書で読むということも大げさなチャレンジではなかったかもしれません。
確かにデジタルツールは便利でピンポイントに調べられますが、特に語学学習においては最低限の語彙をしっかりと覚えることが重要です。
その点において、紙に勝るものはありません。
「書く」、「シュレック」、「ねじ」はお友だち
ドイツ語の「書く」という意味の "schreiben"を例にとってみましょう。
schreibenのすぐ上に”Schrei”という単語が出てきます。
”Schrei”は-benが付いていないだけですが、「書く」とは関係なく英語の"cry"に当たる叫び声や悲鳴という意味です。
そのすぐ近くには”Schreck”(シュレック)が出てきます。シュレックはドイツ語だったのか!と驚きましたが、その意味も「驚き、驚愕、恐怖」というものです。
"schreiben"と見間違えてしまう”schrauben”は「ねじで取り付ける」という意味で、その名詞”Schraube”が「ねじ」や「ボルト」という意味です。
「書く」一つを調べるだけで、こんなにも無関係な単語を知ることができます。
いかがでしたしょうか。
私は今ドイツ語を文字通り独学していますが、どんな言語であれ、外国語を学ぶということは大変なことです。
少しでも効率よく学習して、使いこなせるようになるために、ちょっと回り道してみませんか?
「急がば回れ!」
”Eile mit Weile!“
直訳すると、「ちょっと時間をかけて急げ!」意外と無骨そうなドイツ語もおしゃれな表現です。
ではまた。
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