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常に学び、知識を深め、より働きやすい組織を作りたい

新卒入社で人材業界に飛び込んだ上村さんは、新卒採用の現状を知るうちに、「就活期よりもっと前から大学生の支援に関わりたい」と考えるようになりました。ベネッセ i-キャリア(以下、アイキャリア)に転職し、現在はアセスメントツールの活用を通して大学教育をより有意義なものにすることで、学生を社会に送り出すサポートを行っています。上村さんのこれまでのキャリアや仕事に取り組む思い、今後挑戦したいことについて伺いました。

上村 明子
教育事業本部 大社接続営業部 カスタマーサクセス3課 課長
2017年 中途入社


心理的安全性を大事にしながら「学習する組織」を目指す

私は今、大社接続営業部カスタマーサクセス課で、アイキャリアが開発するアセスメントツール「GPS-Academic(アカデミック)」を導入している西日本エリアの大学に対して、アセスメント活用を通じた大学の教育活動の支援を行っています。導入大学は西日本エリアだけで100校程度。私は課長として部署メンバーのマネジメントや業績管理、各大学が目指す姿に対してメンバーが最適な支援を行うために必要なサポートなどをしています。
課のメンバーは4人で、1人1人の自主性や心理的安全性を一番大切にしています。ただ、心理的安全性ばかりを重視してしまうと、営業組織として目標達成が難しくなってしまいます。そこで「学習する組織」をテーマに掲げ、心理的安全性を確保しながらも、日々学習し、きちんと成果を出せる組織を目指しています。それぞれが意見を出し合い、健全な衝突や議論が起こることで、みんなで高い目標に向かっていける組織が理想です。

就活の前段階から、採用活動に携わりたい

大学を卒業後、人材サービス系企業に入社し、お客様企業の新卒採用支援を担当しました。特に業界を絞らず就活を行った中で、「社風」「人事担当者の対応」「待遇面」が決め手となり、1社目のキャリアをスタートしました。企業の人事担当者と話し、課題解決のためのサービス導入や導入後の支援を行うのが主な業務で、採用サイトの構築なども担当していました。

仕事は楽しく、やりがいも感じていたのですが、企業の人事担当者や学生と日々会話をする中で、大学時代の学びが就活につながっていない、活かせていないことに課題を感じるようになりました。特に、文系の学生が大学で学んだことをアピールすること、また企業側がその学びを評価するという機会は多くありませんでした。この構造を変え、大学での学びを就活につなげていくためには、就活が本格化する前から介入し、学生を支援していく必要があるのではないかと考えました。

入社から3年半ほどたった頃、朝いつものようにニュースをチェックしていたら、たまたま「dodaキャンパス」のサービス立ち上げのプレスリリースを見つけたんです。当時、アイキャリアの存在は知りませんでしたが、「dodaキャンパス」には学生育成の領域もあり、今までより幅広い業務が経験できそうだと感じました。また、「まなぶとはたらくをつなぐ」というスローガンにも魅力を感じ、アイキャリアの経験者採用に応募しました。

学び続け、常に知識をアップデートする風土

アイキャリアには、ベネッセコーポレーションとパーソルキャリアからの出向社員が多く在籍していますが、私はベネッセ i-キャリア籍の1人目の正社員として2017年に入社しました。

入社後は大学事業部の企画部門で、大学の初年次教育の授業の提供や講師の派遣など育成プログラムの開発に携わりました。大学を訪問し、大学1、2年生のリアルな状況を知ることができる仕事はとても面白かったです。
 
働き始めて感じたのは、アイキャリアには学び続ける社員が多いということです。前職でも日々の仕事に全力投球してきたものの、知識のアップデートはあまり意識できていませんでした。日々の行政の動きなども含めてさまざまな情報を常にキャッチアップし、自ら学び、吸収していく先輩方の姿勢に大きな刺激を受けました。また、アイキャリアの社員は、ベネッセという大きな看板に甘えることなく、大学と対等なパートナーとしてしっかりコミュニケーションをとっており、学生や事業に対する強い思いを感じました。

後輩がやりがいを持って働ける組織をつくりたい

2019年4月に、現在所属している大社接続事業本部に異動。東京本社に所属し、東日本エリア担当として首都圏の一部と北海道の大学を担当しました。大阪から東京への転勤でしたが、本社で他部署の皆さんと多くのコミュニケーションがとれたことは、とても貴重な経験になりました。
 
2021年4月に大阪支社に戻ったタイミングでチームリーダーに昇格しました。当時は、自分自身が管理職になることはまったく想像していませんでした。ただ、私の入社以降にアイキャリア籍の後輩も増えており、みんなが安心してやりがいを持って働きながら成果を出せる環境を作りたいと考えていたタイミングでもあったため、チャレンジする気持ちでリーダーになることを決めました。リーダーは担当エリアを持ちながら後輩育成も行うため、急激にタスクが増えたことで多忙になりました。また、教える側になることが初めてだったこともあり、最初はとても苦戦しトライ&エラーを繰り返す日々でした。

大学でリーダーシップを学び視野が広がった

2023年4月に課長に昇進しましたが、組織のチームワークについてはずっと悩んでいたこともあり、早稲田大学のリーダーシップカレッジで「権限によらないリーダーシップ」という半年間のプログラムを受講しました。カレッジでは、充実したプログラムの内容に加え、社外の人と交流を通じてさまざまな価値観や働き方を知ることができたので、とても視野が広がったと感じています。
 
私自身、最初は自分の担当のお客様だけを見ていたところから、リーダーや課長としての経験を積むことで、俯瞰の視点を持てるようになりました。大学の悩みや課題を正しく捉え、向き合えるようになったことで、仕事の楽しさも増しています。
今年度からは社員の自主的な学びを支援する「まなはた支援金」という教育支援金制度が誕生したことで、より学びやすい環境になっています。
 
最近は、他部署のメンバーから相談を受ける機会も増えてきました。自分のこれまでの学びや経験を活かし、他のメンバーがモチベーション高く働ける環境に少しでも貢献できていたら嬉しいなと思っています。

より安全に、よりやりがいを持って働けるチームに

2024年1月、アイキャリアのミッションを体現した仕事を共有、称賛する社内表彰制度「BiC Challenge Seed Award」にエントリーし、最優秀賞を受賞しました。
新卒事業部ともしっかり連携していきたいという思いや、自分たちのこれまでの成果を共有することで今後の協業につなげていけたらと考えたことが応募のきっかけでした。ただ、エントリーするからには自分たちがこれまでやってきたことの価値をしっかりと届け、最優秀賞を獲りたいと思って準備をしてきたので、受賞が決まったときはとても嬉しかったです。
 
今年度は「学習する組織」を課のテーマに掲げて活動していますが、お客様に必要な情報を届けるためには、アウトプットの倍以上のインプットが必要だと感じています。日々の業務に追われる中で発生する、メンバーの学びの個人差を解消するために、今年からはチーム全体の学習時間を設け、みんなで学ぶ時間を確保しています。このような取り組みの積み重ねで学習する組織を体現することで、チーム全体が少しずつ強くなっていると感じています。
 
大学教育に関わる仕事は楽しく、大きなやりがいも感じているので、今後は現在の業務に関する知識をもっと深めていきたいと思っています。また、チームの仲間たちがどうすればよりやりがいを持って働けるのか、より安全に働けるのかなど、引き続き理想とするチームづくりについても勉強していきたいです。
 
ここ数年でアイキャリア籍の社員も増え、人事制度も整備されてきましたが、まだできることはたくさんあると思っています。これからは人事領域についても学びを深め、働きやすい組織づくりに少しでも貢献していけたらと考えています。

※掲載内容は取材時点(2024年6月)のものです

取材、文:尾越 まり恵
編集:ベネッセ i-キャリア note編集部