永訣の朝「あめゆじゅとてちてけんじゃ」の解釈
Xで見かけたポスト。宮沢賢治の『永訣の朝』にある「あめゆじゅとてちてけんじゃ」の解釈として「賢治や」が誤りであるというもの。
NHK「歴史探偵」で宮沢賢治を取り上げたので録画して見たが、びっくりした。
— モト@PPMMPPPP (@29silicon) November 23, 2024
『永訣の朝』の有名な一節、「あめゆじゅ とてちてけんじゃ」の解釈が「雨雪を取ってきて、賢治」だというのだ。この「けんじゃ」は「〜してくれないか」のはず。仙台あたりなら「けろ」に当たる依頼の表現だと思うよ…
これ僕も国語の授業で「あめゆきをとって下さい」と「あめゆきをとって下さい賢治や」の二通りの解釈ができる、と習ったと記憶しているんですよね。で興味を持って続きを読んでみると、宮沢賢治自身による脚注もあって、「賢治や」説は成り立たないと主張されています。
「永訣の朝」の「あめゆじゅとてちてけんじや」の解釈問題、賢治自身が脚註に「あめゆきとつてきてください」と書いているとご教示頂き、完全に解決しました。「けんじや」は「賢治や」でも「賢治お兄ちゃん」でもありません。
— モト@PPMMPPPP (@29silicon) November 24, 2024
なお、この自註は青空文庫版にも載ってました。https://t.co/zsLU3GAFMr https://t.co/ilkXMS5YLH
僕にはこの意見の当否を判断する能力はないので「このようなことを言っている方がいました」以上のことは保証できないのですが、それでもリプライで集まった話も含めて、引用されている資料を見ると信ぴょう性は高そうに思えます。
以前も書いたことがありますが、正しいと考えていたことがひっくり返る不安交じりの快感が好きです。知識をバージョンアップして上書きできたと感じると満足を覚えます。そんな感覚を求めるあまり、ちょっと変なことを信じそうになることもあるので、自分の頭の中で「諸説あります」というラベルをつけつつどれが信ぴょう性が高いのか考えるようにはしています。
今回も少しだけ自分の知識がアップデートされて嬉しかった、という話でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。本業のサイトもご覧いただければ幸いです。
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