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【ふぁくとちぇっく】麻薬の売人がホットドッグを売っていた話
子どもたちとの雑談中、ポケモンアニメのムサシ、コジロウ、ニャースたちはサトシのピカチュウにこだわらなければ、ロケット団内でもっと成功していただろうと上の子が主張するので、そう言えば悪事の隠れ蓑じゃなく本業で屋台をやってれば大成功していたろうねっていう意見はネットで見たことがあるよと応えて、更に思いついたので「実際にアメリカで麻薬の取引の隠れ蓑でホットドッグの屋台をやっていた人が、すごく評判が良くてホットドッグの方が儲かるから麻薬の売人をやめたって話があるよ」と話したりしました。
似たような流れは何度か書いたので「またか」と思われるフォロワーさんもいらっしゃるかもしれませんが、こういう時僕は自分が言ったことが本当に正しいか気になって、あれこれ検索します。今回も検索してみたのですが、どうも様子がおかしいのです。検索に引っかかるのは雑多な話題を扱うブログばかりで、ある程度以上信頼できそうな歴史系ブログなどは検索結果に上がってきません。取り上げているブログでは「実話」と謳いながらこの人物が何という名前で、この事件がいつ起こって、場所はどこだったのかを詳らかにした記事は見当たりません。
ニューヨーク市立博物館のサイトの記事には、ホットドックのスリットに麻薬のパッケージを忍ばせて販売する手口が1920年代には存在したことは分かりますが、ホットドッグが儲かりすぎて売人から足を洗った話は出てきません。どうやら麻薬販売の隠れ蓑のホットドッグ屋が麻薬以上に売れてしまった話が実話であるというのは、だいぶ怪しくなってきました。
検索で出てきたサイトをチェックしていくうちに、韓国で「麻薬ホットドッグ」という表示が禁止されたなどというニュースを複数見かけたりしました。「病みつきホットドッグ」みたいな感覚で使っているのでしょうか?
そしてこんなポストも見かけました。この方の投稿内容が確かなら、チェックメイトなんですが、それを確認する手立てがないんです。
麻薬密売組織が隠れ蓑にホットドッグ屋を経営してたら、それが繁盛して……という話は2009年に報じられた「麻薬密売組織がマネーロンダリングのためホットドッグ屋を経由して金を動かしていたが、多額だったのでバレて摘発された」事案が原型。更生したという部分は未確認https://t.co/drxHyuYqBT
— 鷹見一幸 (@takamikazuyuki) February 12, 2018
今回はここで調べることを終えることにします。確実ではありませんが、この実話として流布しているエピソードが本当に実話である可能性はかなり低いという印象を受けました。ファクトチェックなどと言うのはおこがましいですが、ひらがなで「ふぁくとちぇっく」と書くなら許されるでしょうか。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。本業のサイトもご覧いただければ幸いです。
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