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赤字になりやすいポップアップ出店で"WEB広告を超えるCPA"を出した秘訣。

フレッシュドッグフードD2C「ココグルメ」・フレッシュキャットフードのD2C「ミャオグルメ」というブランドを運営している、株式会社バイオフィリアの共同創業者・取締役の矢作です

先日日経クロストレンドさんにこんな取材をしていただきました。

ほとんどのデジタル発ブランドにとってポップアップ出店は
・実績作りの場
・ブランディングや認知の場
という認識だと思います。
そのため出店はしても採算合わず、赤字を垂れ流し続けてしまうケースが多い。

当初弊社でもそうでしたが、試行錯誤の結果、ポップアップ出店でも再現性高くCPAを合わて、まるでWEB広告のようにポップアップに出店し続けるようになりました。

この記事では、ココグルメのポップアップ出店に関する考え方を紹介したいと思います。


フレッシュドッグフードのD2Cブランド「ココグルメ」の紹介

ココグルメは2019年の6月から始まったフレッシュドッグフードのD2Cブランドは、SNSやWEB広告などのオンラインチャネルで成長し、2022年でも年間売上10億円を超えて売上・会員数ともにNo1のブランドになっています。

また、2023年1月より俳優の吉田鋼太郎をキャスティングさせていただき、フレッシュペットフード史上初のTVCMを放映するに至りました!

フレッシュペットフードについて

ペットフードといえば茶色なカリカリのコーンフレークのようなものを想像する方が多いかと思います。( 通常ドライフードと呼ばれています )

ココグルメは、日本中の愛犬に対する「エサ」を「食事」に変えていくことをブランドビジョンとした、まるでお惣菜のようなドッグフードです。( 本当にお惣菜を作っている工場にお願いして作っています )

ダントツの美味しさ・食べつきがウリなので、ワンコと暮らしている方はぜひ一度試してみてください。

デジタル発のココグルメがポップアップ出店する理由

SNSやWEB広告などのオンラインチャネルで成長したココグルメが、ポップアップを出店する理由は、まさに「市場の限界値を突破するため」という視点があります。

いかにスマホが広がろうとも、購買の7~8割がオフライン店舗で行われています。

もちろんコスパ良くクイックに動けるのはオンラインの強みですが、通常20~30億規模を超えていくためには、オフラインをハックするしか道はありません。
※ それに成功したのがBasefoodさんであったり、DUOさんだったりします

このような経緯から、ココグルメはオフラインチャネルの開拓に動き出しました。

ココグルメにおけるポップアップ店舗の実績

初めて出店したポップアップ(2021/4)
内装業者が高すぎて手作りでブースを作りました

ココグルメがポップアップ出店に注力し始めたので2022年4月ごろから。

2021年までは年に1~2回程度しか出店できていませんでしたが、2022年には大小様々なんと20回近く出店しており、気づいたら2022年後半はほぼ毎週ポップアップに出店していました。

こんな感じで代々木公園横の路上でやったりもしてました

一般的なブランドだとポップアップに出店するのは
・「ポップアップに出た!」という実績作り
・ブランドの業界認知
が主な理由になるため、それほどまで回数を重ねる理由はありません。

しかし私たちココグルメは認知でも実績でもなく、
WEB広告以上に「CPAを合わせて新規ユーザーに購買されるための媒体」としてポップアップをとらえて運用しているため、
予算を継続的にかけることができてるのです。

最近は内装業者さんに作ってもらえるだけの
予算が生まれました

CPAを合わせるために、ポップアップ店舗でやったこと

ポップアップ店舗での試食の様子

現在ココグルメのポップアップ店舗でやっていることは主に以下の4つです。

  • ココグルメの無料試食

  • 商品の単品販売

  • フォトブースの設置

  • LINE@に誘導するキャンペーン

これらを組み合わせて最終的に公式サイトでの定期購入に繋げることで、1ユーザーあたりの獲得単価( CPA )をWEB広告よりも2倍近く効率が良い状態を作ることができました。

ポップアップ店舗でのユーザー体験

ポップアップに来店するお客様には、温度管理や調理のタイミングなど、美味しくなる工夫を凝らしたココグルメの試食をお願いします。

試食しながらの商品説明のトークスクリプトにももちろん様々な工夫を凝らしており、その場での購入率を最大化しています。

購入時はキャンペーンとセットでLINE@への登録を促し、帰宅後にリマインドのメッセージやさらなるWEB上でのキャンペーンを案内することで、イベントの成果をより正確にトラッキングしています。

試食を起点とした体験を構築しているため、ココグルメのポップアップでは目標CPT( = Cost Per Tasting コストパーテイスティング/試食 )なる指標を作っており、このおかげでポップアップにまつわるあらゆるコスト( 来場者・出店料・内装費用・場所など )を評価可能にしています。

もちろんここに至るまで何度かポップアップでの失敗も繰り返しています。

ポップアップ出店の失敗1 : 購入せずに試すだけ

「購入できず、試すだけ」の店舗を標榜する小売も増えましたが、ココグルメでは成立しませんでした。

当初はココグルメでも試食 ~ WEBでの購入という体験を設計していたのですが、どれだけ試食の満足度が高くともWEBでの購入がついてきませんでした。

これは「お客様は体験しただけのブランドなんて大抵忘れてしまう」というところに課題がありました。

とにかく実物を自宅に持ち帰ってもらうために、WEBへの誘導と矛盾しますが「実店舗でも"少し"買う」を導入しました。

※ この少し買うという塩梅が重要で、あまり多く買う人はLTVは低い傾向にあります

ポップアップ出店の失敗2 : UGCの力を甘くみてた

力を入れたフォトブースも準備してます

商品が購入できる店舗、というだけではココグルメのポップアップは絶妙に採算が合いませんでした。

そこで取り入れたのが「UGCによる二次拡散」の効果です。

ココグルメでは愛犬と可愛く写真が撮れるフォトブースを設置していますが、これを経由して写真の撮影を促すことで、UGCを見た方へのimpressionはもちろん、UGCを投稿した人自体のブランド購入意向を高めることができました。

※フォトブース自体のデザインにも、撮影率・投稿率を上げるための工夫を続けています


このような数々の失敗と改善を繰り返し、ココグルメのポップアップはCPA効率が良い媒体としてスケールすることができました。

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