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帰属 | daily

人生において人は様々なコミュニティや組織に所属することになります。小さくは家庭、そして保育園や幼稚園、学校、習い事、地域活動、会社、陰惨な村社会、タワマンの陰湿なコミュニティなどがあります。所属するコミュニティ、組織毎に役割を担い、演じる顔を持つわけですが、多くの人は器用にその切り替えを自然に行うことができるようです。これが上手く出来ないと、社会不適合者と言われたりすることになります。何をもって社会とするのかはその成員のコミュニケーションによって合意に至るべき、とされてはおりますが、社会不適合者は不適合ゆえに社会の構成員としての発言力は乏しいことが多く、それゆえ、社会構成員としてみなされない社会というのが形成されがちです。まあこうしたマイノリティを救っていこう、参画を認めようというのがダイバーシティー&インクルージョンみたいな話なんだろうなと思いますし、どちらかというとマイノリティなキノコとしては生きやすくなるのではないか、という若干の希望を見出していたりします。

さて、今後人々は一つの会社に終身雇用されることはなくなっていくわけですし、なんなら一つの会社の給与だけでは生活できない水準になっていくということも明らかになってきつつあるわけでして、そんな中で副業解禁、パラレルワーク、などという耳障りの良い言葉でスキマ時間にさらなる労働を詰め込んでいくことになるわけです。同一労働同一賃金というのもパーツ化の一環ですし、バックオフィスの省力化により一人を常勤で雇うまでもない仕事だけれども、都合の良い時に働いてくれる人間が欲しい、というニーズも増えていくわけで、こうしたアウトソース化というのは避けて通れない道なのでしょう。

アウトソースの難点の一つは帰属意識の希薄化だと思いますが、日本のように要件定義が曖昧で仕様が決まりにくく、意思決定が属人化しやすい風土が、アウトソースのためには明確化、明文化、定格化していくわけで、そういう点では、社会不適合者にも分かりやすい仕様書というものが出来上がってくる可能性もあるわけです。コントロールのための定義というとネガティブな面に見えがちですが、本来複数の工程をコントロールするためには明確な定義が必要であり、そうした過程にいまあると捉えるとポジティブなのではと個人的には思います。

本の紹介です

Weeklyというのもあるよ。

dailyの方は文字通り日々気軽に読めそうなライトなものを、そしてWeeklyの方は有料というだけあって内容の充実ぶりはDailyの比ではありません。バック・ナンバーも100号を数え、どこから読んでも何かしら得るものがあるはずです。
というか、読んでないなんて信じられません。よろしくお願いいたします。
そして主宰うでパスタとキノコによる対談というかおしゃべりが聞ける特典付きです。


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