Home, My "Suite" Home/YouTube Live配信 vol.0013の告知|weekly vol.0104
今週は、うでパスタが書く。
なんだかこんなことばかりやっている気がするが、今回もこのnoteは私たち九段下の私設図書室ビブリオテーク・ド・キノコが配信するYouTubeLIVEの告知を兼ねている。
配信は来たる2021年7月15日(木)20時からを予定しており、配信は当定期購読マガジンの購読者に限定だ。配信URLはこのnoteの末尾に記載されているから、希望するひとは結局いまからでもサブスクライブしなければならないという案配になる。
配信の内容について特にお約束はしていないが、だいたい以下のように進行するのが通例となっている。
スモールトーク → 「市況」セクション → テーマトーク → 「サポート」「質問箱」からのご質問・リクエストコーナー → 最近読んだ(買った)書籍紹介 → (ここからどう終わるかは、だいたいが酔っているのでよく分からない)
本当はもう少し硬派な、つまり客が見てようと見ていまいと我々が話したいことを酒飲みながら徹底的に話す、というような配信がしたかったのだが、正直言って皆さんがあまりにも高額な投げ銭をくださるので思わず相好を崩し、気が付けば往年のオールナイトニッポンみたいな陳腐な構成になっているというていたらくだ。オールナイトニッポンを聴いたことがないので分からない。
今回はいよいよ目前に迫った東京オリンピック、ということにならざるを得ないと思うが、すでに前回ふたりとも「東京での五輪開催、もとよりナンセンスというほかなし」ということで一致しているので、特にめずらしくもない愚痴を聞かされるハメになる可能性は高いです。そもそもこの配信はあまり政治システムに関する議論へ発展していくことがあまりありません。
さて、ヴァクシン打ってますか。あるいは打つご予定、おつもりはおありになりますでしょうか。
いずれにしましても世はまもなく「ポスト・ロックダウン」期を迎えようとしています。ま、いろいろ思うところはおありだと思うのですが、そもそも私がほとんど唯一の信頼できるソースとしてフォローしておりましたアンソニー・ファウーチ博士は「ヴァクシンの完成はパンデミックの終焉を意味しない」と事態のはじめから明言しており、結局はだいたい発生から三年ないし四年ぐらいかからないと落ち着かない、ということのようなんですよね。
では「それはなにを根拠に云っているのか?」ということを想像すれば、およそ一〇〇年前の「スペイン風邪」なんていうのも「第一次世界大戦を早期終結へと押しやった」と言われるパンデミックを引き起こしながら、もちろんのことヴァクシンなしに結局はそれぐらいの期間を経て終息しておるわけであります。
「まぁしかし、当時とは世界的なひとの行き来が違うだろ!?」というご意見もおありかと思いますが、入稿の都合もありますので今回は飛ばします。
あるいはこのパンデミックの初期(もう覚えていないひとも多いと思うのですが、そういう人間の記憶のはかなさそれ自体が結構問題だということを私は最近とみに思います)に近年注目されたSARSやMERSが引き合いに出されることがよくありましたが、これら「全国へ行けなかった先輩」にあたるヴァイラスの感染拡大はパンデミックに至らず終息を見たため、治験対象を失ったヴァクシン開発は成功を見るまでもなく中止されたと聞いています。
「じゃあヴァクシンは何のためにあるねん!」という話なのですが、これはおそらく「感染拡大は継続しても死者数を増やさないため」なのでしょう。わけても今回はじめて承認されたmRNAヴァクシンは思いのほか接種後は感染からの死亡例が少ないようですが、決して感染しないわけでも感染させないわけでもないわけですし、接種率が一〇〇パーセントになることも、重症例に対して完全に余裕で対応できるほどの医療キャパが用意されることも現実的にはありえないとするならば、万が一があっても死にはしないとういことをありがたく思いながら引き続き行動制限下に生活を続けていくしかない、というこういうことだと私は理解しています。
もっともニューヨークなどではすでにすべてのコロナ規制が解かれ、ひとびとはマスクもせずに思いっきりかつての「日常」を呼吸しているようですが、上のような私の理解が正しければこれはとんだ油断に他ならず、このへん「ヴァクシン接種拡大はいいけど、それでどうなるの」という展望を示してから本邦でもやってくれや、という不満は反ヴァクシン派ではなくともいささか感じておるところでございます。
そんななかで、「もうちょっと先が見えないと結構困るよ」という論点のひとつが「ワーク・フロム・ホーム(WFH = 在宅勤務)」の今後です。
ワーク・フロム・ホームは昨年、「まさかこの国で」と驚くほど速やかにひろまり、「オリンピックだからって“オフピーク通勤”なんてヌルいことしか言えねぇんじゃ、この国は終わりだよ」などと毒づいていた私も朝からガラガラの井の頭線に乗ったときには(これには一斉休校の影響も大きいのですが)、「やればできるじゃん!」と快哉を叫んだことを覚えています。
実際に昨年は多くの企業が多かれ少なかれ在宅勤務を採用していたようですが、ヴァクシン接種の拡大と感染終息の見通し(そしてオリンピック開催によって発せられた誤ったメッセージ)を受け、これも一定程度の揺りもどしがすでに始まっているようです。
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