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きっかけはドーサ

ウラドダールを軽く洗いしばらく水に浸けておいたものをフェネグリークシードと一緒にペーストにして布を被せ、一晩おいておく、そうすると発酵してくる。それを同じように米をペーストにして一晩置いておいたものと混ぜ合わせクレープのように焼く。南インドを代表する料理「ドーサ」の出来上がりである。ウラドダールとはブラックマッペとも呼ばれる豆を半分にしたものである。このドーサ、朝食にもなれば夕食にもなるそして3時のおやつにもなるのである。南インドでは味付けしたポテトを挟んだマサラドーサやギーをたっぷりと効かせたギードーサ、スポンジのような柔らかさがあるセートドーサ、いろいろな豆を組み合わせて作るアダイドーサ、米、水、塩のみで作るニアドーサなどドーサもいろいろな種類がある。そしてそれに合わせるのがサンバルだったりチャツネだったりする。コリアンダーチャツネ、タマリンドチャツネ、トマトチャツネ、ココナッツチャツネといろいろある。それらをドーサにつけて食べるのである。



思えば、私がインド料理が美味しいと初めて思ったのはこのドーサを食べた時かもしれない。ギーが塗ってあり、パリパリで薄い生地のペーパードーサ。幼い頃からインドに何度も行っていたが小さい頃はなるべくインド料理を食べないようにインドでは過ごしていたような気がする。それを変えてくれたきっかけがドーサだったのかもしれない。



そういえば昔、赤坂にあるインド料理屋さんの入り口の壁がガラス張りのショーケースみたいになっていておじさんがドーサを焼いていたような気がする。大人になってからまた見に行ったがその時はタンドリー窯が置かれ、おじさんがタンドリーチキンを焼いていた。


豆食、発酵、健康、スパイスなどなど、様々な言葉が取り沙汰される中、ようやくドーサの出番もやってきたのかもしれない。先日もウラドダールをテーマに開催された「豆部」ではウラドダールと米を一晩つけてドーサを焼いてみた。チャツネの爽やかな味わいが夏をより盛り上げてくれる感じもする。ドーサを焼いているともっと豆やダールについて知りたくなってきたし、研究もしたくなってきた。ただ豆料理を毎月作るだけでは面白くないので、早朝にサーフィンをしてから豆料理を作ろうという話になった。そしていずれはスリランカまでサーフィンと豆料理の研究をしに行くのも良いね。ということになった。



サーフィンをして豆料理を知る。実に健康的な生活である。

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