季節の変わり目に身体を温めるスパイスを
季節が変わろうとしていると身体も少し変化する。体調を崩しやすい人なども出てくるのも季節の変わり目に多い。
夏の暑さから冬の寒さに向けて通り抜ける秋の穏やかさは台風の後にやってくるように、身体の中もそのような状態なのかもしれない。夏にはスパイス、夏にはカレーといわれて様々なところで催し物が開かれたりしていたが、体調を崩しやすい季節の変わり目にもスパイスをとると良いといわれている。
今回は身体を温めてくれるスパイスを何種か選んで、それらを使うスパイス料理やミックスを考えてみた。
スパイスの王様「ブラックペッパー」。インド原産といわれ身体を温め、発汗作用もある。消化力を上げてくれるため中から身体を温めてくれる。インド料理のみならず、世界中の料理で使われておりちょっとした料理やお肉の下味など幅広く使われている。
スパイスの女王「カルダモン」南インド・スリランカあたりが原産といわれており、爽やかな香りが特徴的である。飲み物に入れても、スイーツにも入れても美味しい。カレーを作るときもよく使われ、ホールのカルダモンを油で炒めてから玉ねぎを炒めたりすることが多い。身体を中から温めてくれるスパイスである。
甘い香りが人気の「シナモン」スリランカのセイロンシナモンは有名でインドネシア、中国、インドなど広く栽培されている。漢方でもよく使われているスパイスで発汗作用もあり、身体を中から温めてくれる。タンニンという成分が体内の余分な水分を取り除いてくれるらしく、それが理由で体内の温度が上昇するといわれている。スイーツにも幅広く使われているが、ガラムマサラ、カレー、ココア、モロッコ料理など様々な料理の引き立て役としても活躍している。
世界の美女に愛された「クローブ」約7割の漢方薬に使われているといわれているクローブ。生薬「丁子」として知られてもおり身体の内部から温めてくれ、特に腎や胃腸を温めてくれるので冬に積極的に撮りたいスパイスの一つでもある。ホットワインやピクルス、マサラチャイなどによく登場するが、お肉料理などともとても相性が良い。
そのほかにも花椒はゆっくりと身体を温めてくれたり、ターメリック、フェンネル、クミン、ナツメグ、ガーリックにジンジャーはどれも身体を温めてくれる。
作用の仕方は違うが身体を温めてくれるスパイスはどれも消化力を上げるのに役立つといわれている。消化にはエネルギーを使うので身体を温めてくれるといわれている。
よく食べ、適度に運動して、よく寝るのが一番だが、それを助けてくれるのもスパイスである。
ガラムマサラにカレーパウダー、五香粉にマサラチャイ、様々なスパイスミックスは気軽に使える身近な漢方薬なのかもしれない。
一つ一つのスパイスは苦かったり、辛かったりと食べにくいがうまくブレンドするととても美味しく、食べやすくなる。健康なに良いといわれているスパイスを美味しく食べようというのは先人たちの知恵なのかもしれない。