仏教徒は何故に仏を恭敬し、供養するのだろうか。
それは尊崇性を養うことは仏から讃美される事柄であり、またその果報も勝れていることが釈尊によって説かれているのである。
『根本説一切有部律』の「薬事」の中に、ある施主が仏へ供養し、その功徳で呪願をしていただくよう伝えた時の次のような仏の言葉である、
仏は「尊崇する人は尊崇され、供養する人は供養される」ようになるという。他者から尊ばれることを望む者は、先ず自身が尊崇性を養っていくことが必要であり、そうすることで結果的に己が尊ばれることになっていくのである。
浄土宗の傑僧・弁栄上人もこの尊崇性を養うことは特に大事であると云っている。
仏・菩薩や諸天は元より他者を謙遜の心をもって敬うことは仏の教えであり、仏教徒であればその教えを蔑ろにしていいはずはないのである。
仏教を学ぶにはやはり仏・菩薩の説かれる仏典や偉大な祖師方の釈文を拠り所にすることが重要であると強く思う次第である。