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フライミートゥザムーン 感想

ネタバレありの感想と考察。

めちゃくちゃ浪漫が詰まっている熱いお仕事物であり、素敵なオフィスラブ映画だった。

黒のスーツを着て闊歩するエリートたちの間を颯爽と歩いていくピンク服の妊婦。めちゃくちゃ目立つ。彼女がどれだけ男性が中心となって働く社会のなかで異質な存在であり、いかに女性の武器を使って難敵を攻略していくスマートレディなのかが一種でわかる。好き。

コールがケリーを見つけたとき、彼女は黄色=月色の服を着ていた。
コールはケリーを美しいと思い、一目惚れをしたけれど、それはもしかしたら月を見てきれいだと感動するのと同じような衝動かもしれない。
(ちなみに自分は月がきれいですね=好きです説はあんまり好きではないので、その話と混同しないでほしい。飯間先生の解説を見てくれ。)

ケリーが自分の過去をコールに打ち明けるとき、彼女は黄色、コールは青色の服を着ている。
正反対の二人が補色になる服を着て、相手に歩み寄るのが印象的。

アームストロング船長が、ケリーが渡した脚本ではなくアドリブで名言を放った、という設定がめちゃくちゃ好き。

猫ちゃんよくやった…………!!!

最後のケリーとコールのキスシーン。舞台セットを見たコールは本物の月面みたいだと感嘆する。モーは本物の月面を偽物みたいだと言う。
偽物と本物の間にあった彼我の距離をケリーは見事にゼロにした。
コールは月には行けなかったけれど、本物のような月面を見た。誰もが騙されるような月面を。

それは夢を諦めざるを得なかった彼にとっての救いになるだろうと明るい気持ちになれた。

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