今週もお疲れ様でした。
さて、プレミアリーグの再開が迫ってきました。
本日は今節の(H)ブレントフォード戦へ向けたプレビューを中心にお送りします。
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"Mangality"
「今日、僕は再びプレミアリーグで走ることができる」
今季エバトンに加入し、スムーズにフィットし始めたオレル・マンガラ。彼の頭部にある傷痕を見た人も多いだろう。幼い頃に遭った交通事故。コンゴにルーツをもち、ブリュッセルで生まれた。7歳で名門アンデルレヒトに加入し、ベルギー代表まで登り詰めた、そんなマンガラの生い立ちとメンタリティ(マンガリティ)を知るインタビュー。オナナとのやりとり、加入の経緯なども語っている。
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ブレントフォード戦プレビュー
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10番の解釈
(有料記事)
極東支部や現地界隈の一部で囁かれ続けるのはエンジャーイをトップ下で起用すべきという意見だ。
昨日開かれたプレスカンファレンスでは、エンジャーイの10番起用についての質問が投げかけられた。結論としてはダイチはエンジャーイをワイドで使い続けるということだ。現代の10番に求められる守備面の要素、あくまでもウイングでのエンジャーイを評価しているようだ。逆にマクニールのサイド起用時における守備についてはどうやら納得がいっていない部分がある様子。マクニールの10番起用からしばらくの時間が流れたが、得点力不足のチームにあって、次の新たな采配を願うファンは少なくない。
事実、エンジャーイの守備スタッツは優れた成績を残しており、自慢のキャリーやドリブルは大きな武器としてチームのポゼッションを高め、自分たちのペースを取り戻す大きな要素となっている。しかし、よりゴールエリアに近い場所でこそ、その能力が生かされることを望むのも確かだ。
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特徴のおさらい
こちらは、今季からお世話になり始めたデータ系アカウントEPL-Analyticsのポスト。
上記、4象限のマトリクスを用いたプレッシング・インテンシティ(秒)×ダイレクト・アタック(数)の図から。エバトンとブレントフォードには分かり易い差が見て取れる。プレッシングを用いて相手からボールを奪うまでに平均16秒を費やしているロー・インテンシティのエバトン。対するブレントフォードは時間をかけずにボールを奪還できているプレス強度があることを理解できる。互いにダイレクト・アタックの回数が似通っていることから、低いブロックを作るか、ミドルプレスで早めにボールを奪いにいくかという戦術の違いであり、攻撃に転じる頻度としては近いというものだ。
続いて、ゴールキックからのディストリビューションにおけるゾーン別のパス配分を示したもの。ピックフォードから前線のカルヴァート=ルウィンへ送られるフィードの多さから、想像に容易いデータになっている。対するブレントフォードはエバトンと逆のアプローチ。低い位置からビルドアップを継続していくスタイルを捉えられる。
ここから考察することとして、エバトンはどのようなプレスラインで仕掛けるかということだ。
ここまでの戦い方を踏まえると、ホーム・グディソンパーク、先制点を奪いたいチームにとっては積極的に前に出ていくプレッシングから試合に入ることが予想される。ボーンマス戦のような入り方ができればベストだろう。
しかし、入り方だけで評価できないのがフットボール。ブレントフォードの過去2節を振り返ってみると、まさに乱高下の激しいシーソーゲームと劇的な敗戦を味わっている(ダイチはゴールが決まっても喜ぶ仕草を見せないのが信条、マルコ・シウヴァのガッツ・ポーズを見ているとエモい気持ちに)。ウィルソンはスーパーだったが、最後まで攻め切ることを諦めなかったシウヴァのフラムは力強く、はたまたボーンマス相手に攻める圧力を貫いたブレントフォードには今のエバトンに足りない魅力を感じた次第だ。
今季先制しながら惨敗したボーンマス戦やアストン・ヴィラ戦、追いつかれたレスター戦、最終盤で取りこぼしたサウサンプトン戦などを思い出すと、肝心なのは笛が鳴るまでの95分。そして後半の交代策だろう。
昨季、残留を決めたゲームはブレントフォード戦だった。23/24シーズンの初勝利も、同じくブレントフォードが相手だった。もう一度、グディソン・パークでドラマを引き起こせるか、観客を巻き込むエナジーに満ち溢れたゲームを展開することが必要だ。