「実」と「虚」
算命学の概念に「実」と「虚」というものがありますが、
天中殺は「虚」の代表的なもので、
天中殺期間中は現実に物事をしっかりと成すことができないと言われているのはご存じの方も多いと思います。
算命学は現実世界に脈々と受け継がれていくものを残していくことを可能にするにはどうすればよいか?という視点で物事を説く学問なので、
「虚」である天中殺は注意を払わねばならない期間という位置づけになるのですが、
一方で、その繁栄は長くは続かないけれど、天中殺期間だからこそ可能になること、というものもあり、
自分の望みや思考に沿って柔軟に活用すればよいのではないかと思います。
そもそも、世界は「実」と「虚」がうまくバランスを取って成り立っているもので、「実」ばかりが増えればそのバランスが崩れ、世界は立ち行かなくなるもの。
「虚」も必須であるのが私たちが生きている世界です。
算命学は中庸を尊びますが、
何事もバランスが大事。
「実」とは末永く代々続いていくものであり、
「虚」とは短く華々しく散っていくものでありますが、
どちらも必要不可欠であり、
長く続いているものにはその積み重なった年月の重みに安心感が、
パッと散っていくものには花火のような一瞬の魅力的なキラメキが、
…そういった多様性があるからこそ、生きる楽しみを見いだせるのが私たち人間なのではないかと思います。
個人レベルで見てみれば、それぞれにそれぞれの価値があるともいえます。
「虚」なので避けましょう、というのは簡単なのですが、
それで本当に満足するのかどうか?というところまで考えてみたいと思ったりしています。
天中殺で始めたことは10年もたない、と言われたりしますが、
10年もしないうちに他の事を始めたくなる人もいるわけで、
その感覚は人それぞれですしね😊