夫婦のストーリーができるまで
いろんなご夫婦のお話を聞いていると、どんなご夫婦にも固有のストーリーがあるもので、
しかしながら共通しているのは、山あり谷ありといったこと。
算命学では「夫婦」というのは「陰陽違いの相剋関係」の間柄のことを指し、
「陰陽違い」とは質の違い、
「相剋関係」とはスムーズにはいかない関係のことですが、
もともとの質が違うのだから、一緒に何かしようとしてもスムーズにいかないのは当たり前のことで、
しかしながら、この「陰陽違いの相剋関係」にある十干どうしは干合し、同質五行に変化します。
甲と己→戊と己
丙と辛→壬と癸
戊と癸→丙と丁
庚と乙→庚と辛
壬と丁→甲と乙
質の違う二人がうまくかみ合わず、時には喧嘩をしたり、苦しんだり(=相剋)、
しかし、その喧嘩や苦しみを通じてお互いがお互いを影響しあうことで、いつしか二人が同じ方向を向く時がきて(=干合)、
だからこそ二人のストーリーは続いていき、唯一無二のストーリーに仕上がっていく…。
そして、そのストーリーを振りかえり、
一人ではできなかっただろうことや、二人だからこそできたことに思いを馳せれば、
いかに相手が自分の人生に分厚い厚みを持たせてくれたのかに感謝することになるのだろうと思います。
日頃、夫婦でいることの苦労話をすることが多かった人が、あることをきっかけに「あぁ、妻がこの人で良かった…」と話していたよ、と涙ぐみながら教えてくれた友人を見ながら、
唯一無二のストーリーは時に他人までも感動させるほどのパワーを持つことを目の当たりにし、夫婦というものを今一度考えた次第です。
算命学では、「結婚は現実」であり、「現実の世界は相剋の世界」とされていますが、
その相剋の世界を、相剋の関係である夫婦が一緒に生きていくには干合が不可欠で、否が応でも同じ方向を向かされることになるのかもしれません。
それを不本意だと感じることもあるかもしれませんが、
おそらくそう感じるうちはまだストーリーは序盤、中盤あたりなのかも。
そこを乗り切った先には、想像以上の終盤が待っているかもしれません。