「定位置」から十大主星の理解を深める③牽牛星
十大主星というのは算命学の基本の基本ですが、とても奥が深いもので、
いろんな角度から考察できるようになると、その理解がグッと深まるように思います。
十大主星の次元上昇について書きながら、あぁなるほど、と自分なりに感じることもあったりして、
引き続き十大主星の理解を深めていきたく、次元とはまた別の観点から十大主星を捉えてみたいと思います。
さて、それぞれの十大主星にはそれぞれの定位置があります。
貫索星、石門星=木性=東方
鳳閣星、調舒星=火性=南方
禄存星、司禄星=土性=中央
車騎星、牽牛星=金性=西方
龍高星、玉堂星=水性=北方
自然の配置に対応させれば、以下の通り。
北方
(龍高星、玉堂星)
西方 中央 東方
(車騎星、牽牛星) (禄存星、司禄星) (貫索星、石門星)
南方
(鳳閣星、調舒星)
定位置が与えられているということは、そこに位置していること自体にも意味がある、ということで、
この「定位置」という観点から各十大主星の理解を深めていってみたいと思います。
③西方を定位置とする牽牛星
西方とは「身内」の世界であり、
付き合いの長い間柄、
自分が良く知っていて、相手も自分の事を良く知っている、
信頼関係が築けている、
…そういった人たちがいる世界です。
つまり、西方の世界では、何らかの「関係性」がある中で人々がつながっており、
自分と相手との関係がすでに成り立っていれば、そこにはおのずとそれぞれの「役割」が発生するもので、
西方の世界に身を置けば、
当然にその自分の「役割」を果たすようになる
その自分の「役割」を果たすことが自然である、
その自分の「役割」を果たさなければならない、ということで、
例えば、
小さい頃から顔を合わせてきたおじさんやおばさんに対しては、姪っ子や甥っ子としての付き合い方をする(=姪っ子や甥っ子の役割を果たす)のが自然なことですし、
逆に自分の姪っ子や甥っ子には、おじさんやおばさんとして接する(=おじさんやおばさんの役割を果たす)のが自然なこと。
おじさんやおばさんに対して自分の両親と同じように接すれば図々しい子どもに見られますし、
姪っ子や甥っ子の面倒を全く見ないおじさんやおばさんはひどく冷徹な人間に映ります。
一個人としての好き、嫌いはさておき、
関係性の中での「役割」を果たすことがとても大切になってきます。
これらを踏まえれば、
西方に位置する牽牛星には「役割に忠実」「責任感」「仕事」というキーワードが付くことに納得がいくのですが、どうでしょうか。