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VRChatで行くバーチャルよこすか散歩

はじめまして。Bellonaと申します。
バーチャル世界が好きすぎてとうとうVRChatなるVRSNS(Virtual Reality SNS)を始めてしまいました。

バーチャルでヨコスカだって!?

VRChatには数々のワールド(アバターという自分のキャラクターで入り込んで他の人たちとおしゃべりする空間)があります。ファンタジー世界のようなワールドもあれば現実の街を再現したところもあります。
アバターを登録してからまだ2~3日なので初心者向けのトレーニングワールドくらいしか行っていなかったのですが、少しは面白みのある場所も訪ねてみたいと思って探していたところ"DOBUITA MIKASA WORLD"というワールドを見つけました。
そうです。あの有名なドブ板商店街と日露戦争の立役者戦艦三笠がバーチャル世界に出現した、という訳です。

ドブ板商店街の夜景

昔なつかしい三笠公園へ

何を隠そう、私は生まれも育ちも横須賀です。社会人になってしばらくしてから諸般の事情で他県に引っ越しましたが、昭和の時代の横須賀の街並みや風景が脳裏にしっかりと焼きついています。もちろん記念艦三笠にも何度も行きました。バーチャルの方では三笠公園もだいぶシンプルになっていましたが、東郷司令長官像と三笠はその威容を誇っています。

三笠公園の東郷平八郎連合艦隊司令長官像

本日天気晴朗ナレドモ波高シ

日露戦争の日本海海戦でロシアのバルチック艦隊を打ち破った東郷司令長官は薩摩藩士でしたが海軍軍人となってからは各地の鎮守府(軍港)近くに居住したようで、実は私が横須賀の高校に通っていた時の同学年に東郷さんの玄孫がいました。浅黒い顔で丸っこく野球部で活躍していました。曾孫であるお父様は海上自衛官で、おそらくその縁で横須賀住まいだったのでしょう。
そんなことを思い出しながら三笠の甲板を散策します。艦尾にある長官室はこじんまりとしていますが整頓されています。往時はこの部屋に連合艦隊各艦長らが集合して作戦会議をしていたのでしょうね。
秋山真之作戦参謀が「敵艦見ユトノ警報ニ接シ、連合艦隊ハ直チニ出動、此レヲ撃滅セントス。」の電文を書いたのもこの部屋だったのかもしれません。

長官室にて

長官室を出ると艦尾に海軍旗が掲揚され翩翻(へんぽん)と潮風にたなびいています。敬礼のエモート(ジェスチャー)があればよかったのに…。大海原に散った彼我の将兵の魂に安らぎのあらんことを。

平時なので海軍旗は艦尾に

3DCGで作り上げた虚構といえば虚構ですが、実物を見て触った記憶があるおかげで鋼鉄の冷たい重量感や上甲板の木材の踏み心地が蘇るようでした。
この記事のタイトル画像は艦橋(ブリッジ)で、東郷さんが仁王立ちで波しぶきを浴びながら指揮した場所です。(戦闘終了時には東郷さんの足の形が濡れずに残っていたとか。実物の艦橋には東郷さんが立っていた位置にメタルプレートが固定されていたように記憶しています)
これだけの巨大なオブジェクトを入念にモデリングしてくださった有志の方々に感謝です。

艦首より主砲塔をのぞむ


三笠ばかりじゃなくてドブ板にも来てよ~

街おこしの嚆矢ともいえそうなよこすか海軍カレーが有名ですが、最近はドブ板横丁がドブ板商店街と改名して整備され、スカジャンや在日米海軍仕込みのヨコスカネイビーバーガーも大人気のようです。せっかくですから堪能します。(リアルでは食べたことないんですけど…)

で、デカい!

横須賀は軍港都市として栄えた街であり、軍港があるゆえに太平洋戦争の空襲目標からは除外された(占領後に利用する算段だったらしい)ため、三笠以外にも猿島の要塞や市内に点在する高射砲陣地跡、防空壕跡など歴史的な遺構が今も残っています。その方面が好きな方たちは聖地巡礼も含めて通われているようです。
バーチャルワールドの広さには限りがあるのでとてもそこまでは再現できなかった訳ですが、VRChatに粋なワールドを構築してくださった有志プレイヤーの方々のおかげで、しばし故郷を懐かしむことができました。
パソコン起動してログインするだけで遠い故郷に(魂だけでも)舞い戻れるとは。いい時代になったものです。

というわけで、ひょんなことからのバーチャル里帰り、まずは一巻の終わりといたします。

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