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tokimekiストローク染色体

ノーベル文学賞の季節なのに、ハルキスト達は静かだった。その拘りからようやく解放だね。明日で冥王星の逆行が終わり新しいフェーズ、革新的な水瓶座に入るのよ。風の時代と皆、ライトに言うけど、風のエレメント(双子座・天秤座・水瓶座) この3星座の脳内は既存という過去より、これからという未知の宝庫。アナタの小さな世界の中で、決めつけも思い込みも要らないわ。

太陽フレアの影響で眠くて仕方がない。夜にやり取りしたメッセージは、大概私で途切れていて、早朝に皆に返信している。もしかしたら、明日で水瓶座のあの人と6年間ほぼ毎日、短い一言のやり取りが、続いていたかもしれない、続いてはいないけれど。多分…やる気がないときのKing Gnuのひとに似た知人の恋人は、いいね、そういう感じって最高にエレガントな恋文だよね。短いメッセージってところがさ…と微笑んでいた。つ・ね・だ・だ・い・き これで5回目、覚えなくてもいいけどね。曲も知らないでしょ?知らない。それから連絡方法は電話だね。俺もLINEは好きじゃないから、彼女にも仲間にも基本は電話。かけて出なきゃ、どちらかがかけ直すだけ。それでいいんだよ。四六時中繋がっていたいって、そんな呪縛は要らないよ。そうよねと微笑み返す彼女。実に水瓶座らしい。


由比ヶ浜に、ぼんやりとした月が昇ってきたとき、私は長く伸びた爪のキワを、丁寧に横方向に磨きながら思った。既読未読空費ってタイトルは、陰翳礼讃みたいなタイポグラフィで、サブタイトルはハルキストテイスト、ーぼくたちは脳内が暇なのだと思うーよりも、ロマンティックなものを、この素晴らしき世界に放つ所存だと。なぜなら、tokimekiストローク染色体を発見したから。





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