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【アラフォーぼっち】"育てる"をやめたら、研修するのが楽になった話
私の判断、いいのかな……。正しいのかな……。
これで、間違いないかな?
私の考え方、どこかおかしいところはないだろうか……。
あなたは、仕事をしながらそう考えてしまうことはないだろうか。
自己肯定感が低い人や、他者の気持ちを真っ先に慮ってしまう繊細さん気質、それから完璧主義の傾向にある人は、特にそんな不安を抱えやすいように思う。
仕事である以上、自分のミスが会社の損失や、他者への業務の負担を増やすことなどにもつながりかねない。そう思うと、ますます怖くなって、なかなか決断が下せなくなることがある。
アラフォー世代は、後輩たちの育成・研修に携わることも増える。人を指導する立場においては、自分の判断に自信が持てないと、後輩たちを困惑させてしまうことになりかねない。そして、後輩たちが戸惑うのを感じて、ますます
やっぱり私はダメなんだ…自分にはできない……。
そんなネガティブ・ループに嵌ることに……。
これ、まさしく過去の私。
今、私は二足の草鞋生活をしている。
webライターとしての自分と、本業で会社勤めをする自分。
会社勤めの自分は、僭越ながら、後進の研修を行う立場でもある。
私は、自分で自分の判断に自信が持てないことが多い。
常に、自分の考えを疑うところから入るから、何事も決断するのに時間がかかる。とは言え、勤務時間は限られているから、永久的に考え続けることはできない。さらに言うと、自分が考えている間に、後輩が指示待ち状態になり、業務が滞ることも。
あまりにも決断できないと、後輩が、
自分のこと信用してくれなくなるんじゃないか。
なんて不安も。結果として、研修するのが辛くなってしまう。
そこで、考え方を変えた。
「育てる」ではなく、「一緒に成長する」
最近の私は、次のようなステップで後輩と一緒に仕事をしている。
1.後輩が初めてする業務はまずやって見せる。
2.1.で後輩が抱えた疑問に答える。
3.後輩に実際にやってみてもらう。
4.分からなかったり、困ったり、判断に迷ったタイミングで声を掛けてもらう。(こちらが気がついたら、こちらから声をかけることもある。)
基本的に、一回やり方を伝えたら、後は後輩に丸投げと言っても過言ではない方法。
ただ、自分でやってみないと自分がどこが理解できていて、理解できていないかも分からない。だからこそ、相手に実際にやってみてもらい、困ったり不安に感じることがあったりしたら、教えてもらう。
時に私自身も答えがないこともある。そんな場合は、次の4ステップ。
1.どこに困っているか。何に不安を感じているかを言語化して書き出す。
2.どうしたら、その困惑や不安が解消されると思うか一緒に考える。
3.2.で一緒に考えたことを実際にやってもらう。(解消方法が複数出た場合には、後輩自身にどれがやってみたいか決めてもらう。)
4.実際にやってみてうまくいかなかったら、また一緒にどうすればいいかを考える。
私が判断できない内容の時には、後輩から直接上司に相談してもらうようにした。自分ができないことはできない、そう素直に仕事を手放す。
唯一、気をつけているのは、後輩が相談してくれたことに対して何の回答も得られなかったという状況にしないこと。
人間、相手から自分が求めるものが得られないことが続くと、その相手に相談することすら止めてしまう。私が一番恐れているのは、後輩が相談できる相手が誰もいない……と感じる職場環境になることだ。
仕事というのは、生活の中でかなり大きな部分を占める活動の一つ。
そんな中で相談できる相手がいない、というのは何より辛い。
自分が感じた仕事上のちょっとした違和感などを無視せず、後輩が誰かに伝えられる環境が作れているかどうか、というのは気をつけている。
自分が分からないことは分からない。判断が難しいことは判断が難しい。
そう言い切ってしまうことは、一種の開き直りともとれるかもしれない。
ただ、等身大の自分で仕事をするというのは、とても大切だと感じる。
それによって、自分の心に無理をさせないからだ。自分の心に無理をさせると、自分がつぶれてしまう。
できないことはできない。その時には、一人で考えるのではなく、一緒にどうすればいいか考える。
そう決めてから、気持ちが楽になった。自分ができないことは、人と協力してやる、または誰かに協力してもらう。一人で抱え込み過ぎない。
あなたは一人じゃない。
私はひたすら「人に迷惑をかけるな」という教育を受けてきた。
— ちゆたか|ぼっちの幸せを企画する (@chiyutaka_532) August 1, 2021
でも、インドでは
「あなたは誰かに迷惑をかけて生きていかなければいけないのだから、他人の迷惑も受け入れてあげなさい」
と言うらしい。
個人的には、インドの考え方に共感する。
一人一人が、お互いを尊重し、補い合って生きる。