架空域
理解できない!!
ピジン英語を話す鳥の群れがビルをすり抜ける
太陽を謹んで視聴し
逃げるという事実から何も学ばない
レーザープリンターの電源を隠す
大量の死から隔てられたシンナーの海が押し寄せ
奇妙な石材から月が染みだした
連邦を愛し連邦に埋葬される
手帳に記された空の繊維の象徴
喜望峰は全く虚偽であった
おそらく紐育の摩天楼も凍らない魚の半身である
沈んだ輸送船の掲げる国旗は翻り
渇望し足りないものは時間の流れだった
市場に並べられた確率から選び取り
広い野原に花束を添えて
猟場の管理人が頬に切り傷を作っている
捧げられる水差しを眺めていた
建国者のレリーフに腰かけながら