秋寂
秋の昼下がり
風が冷え出すその前に
私は暖かな陽射しに目を細めて
縁側でぬくまり、貴方の白い頬を
黙って見つめた
貴方の膝枕で眠りこける
私は夢見心地で頬を寄せる
自分だけが許されている、と思うのは
自惚れだろうか
貴方の頬に触れてみた
貴方は私の顔をじっと見下ろす
黒くて深い瞳の奥に
少しばかり戸惑いの色を見た
灼熱をほんの一瞬
宿したかのような揺らめきを
貴方はそんなにも
純粋な人だったろうか
それでも貴方は
私の頭を膝に乗せたまま
静かに木々の枝が擦れる音を
聞いているようだった
そんな状況を甘んじて
受け入れているようにも思えた
静かに赤い葉が散るのを
視線で追っているようだった
(どうしてこんな風になっちゃうのかなー?いつもが正しい訳じゃないけど、なにかがまったく違う気がします、とりあえず投稿)