水戸黄門に見る社会
今の若い人たちは知っているのだろうか。
長く愛された国民的時代劇、水戸黄門。
かざぐるまの弥七という出来る忍者がいた。
日々の諜報員としての働きだけではなく、窮地には必ず現れる陰のヒーロー。
風車なのに何の空気抵抗もなくシュパッと投げて命中させちゃう。
なんなら弥七だけで解決できる案件もけっこうあるんじゃないかと思うんだけど、そこはやっぱり様々な人が関わってくる。
まずはそこに生きる町の人々。
利権をむさぼる権力者、それにゴマをする悪いヤツ、そこからお金が流れる裏社会の実行犯、真面目に働く町の人々、利用されるお人好し、正義感のある若者、病気の老人、狙われる町娘。
まるで世の縮図。
いつの時代もそうなっているのか。
そこへ現れる一行。
知恵と人徳のあるお年寄り、色男、力持ち、うっかりさん、出来るヤツ、気の強い美女、などなど。
そして出来るヤツがちゃちゃっと解決するわけでもなく、いきなり印籠の権力で解決でもなく。
いろんな人が関わり話は転がる。
みんなで困って怒って泣いて戦って、絶体絶命なピンチも個性的な仲間に助けられ、悪いヤツらを消すわけではなく懲らしめる。
そしてラストシーンではみんなで笑って、次の困難に出会うであろう旅に出るという基本的な骨組み。
だけどそれでも毎回なぜか惹きつけられるストーリー。
窮地に陥って苦しくても、大丈夫、もう40分!
もうすぐ笑える時間が来るから!
そう思える根っこの安心感かな。
希望の習慣のつく物語。
久々に観たくなっちゃったな。
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