黄金の時代
前回のnoteでは尾形光琳の燕子花図屏風を見に行った感想と、琳派について少し触れました。
あれから私は屏風や襖
金地に描かれた絵についてもう少し調べてみる事にしました。
何故あんなに豪華絢爛な絵が生まれたのか?
時代は尾形光琳の活躍した江戸時代から少し遡り、安土桃山時代へ
中世の室町時代から近世の江戸時代へと時を移すそのわずか30年ほど
桃山時代はまさに変革期でありました。
この頃、鉱山の開発が著しく進歩し
金、銀、銅を産出。
採掘量が急激に増大しました。
それと同時に海外からは多くの文化や、物。
ヨーロッパの文化や洋服も次々と入り
南蛮文化として芸術や、生活に大きな影響と変化が現れたようです。
この頃、財と権力を持った大名達は豪華な生活を送っていて、
安土城、大阪城の襖や屏風には
狩野永徳らのきらびやかな絵が描かれていました。
狩野永徳の、「洛中洛外図屏風」は
織田信長が、上杉謙信と同盟を結ぶために贈られたものだそうです。
そして、天下をとった織田信長が、権力と威風を現すシンボルカラーとして金色を大いに利用していたのだそうです。
その後、豊臣秀吉、徳川家康らによって
いっそう金彩に輝き、狩野派の絵師らによる金碧障壁画で飾られました。
それがやがて本阿弥光悦、俵屋宗達らによって「琳派」として受け継がれていったという流れです。
黄金の時代について調べる中で
「日本の配色事典」城一夫
という色彩に関する本も参考になりました。
安土桃山時代の武将のファッションの意匠と配色というページがあり
金や赤、黒の配色の羽織写真が載っています。
デザインはどこか西洋のような
モダンな色、柄を感じる様な気がしていたのですが、今回、歴史を辿っていて、ヨーロッパの文化が多く入って来た時代だった事も分かり、
羽織のデザインから海外と日本の繋がりを感じる事ができ、とても楽しかったです。
この頃、日本は他国との貿易も盛んで、美術芸術においても多くの影響を得る事が出来たのかも知れません。
私は洋服をリメイクしてバッグをつくっているのですが、作品にはヨーロッパのアンティークレースやビンテージの生地を取り入れています。
色彩を学ぶため、日本の美について学んでいますが、知れば知るほど日本は美しいと思います。
だからと言って私のつくるものが
いわゆる和風に変化していくかというと違うと思うのです。
ヨーロッパの画家達が日本の浮世絵に影響されて素晴らしい絵を描いていたり、
今回の様に、ヨーロッパの美術、芸術から影響を受けて描かれた日本画や着物があったり、(今回は本の中だけでしたので、いつか本物を見たいです)
そんな風に良いもの、好きなものを見て知って
いくうちに
私のものづくりに少しずつ影響しているといいなと思っています。