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語学書の著者のコラム

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ベレ出版語学書の著者による、本を書くこと以外のお仕事の話、教えること、ことばにまつわること、言語について。
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記事一覧

ブラジル・ポルトガル語に魅せられて #3

ベネズエラ情勢 田町 崎(たまち さき) トランプ大統領の圧勝劇で幕を閉じる 「まさか」と言うべきでしょうか。「やはり」と表現すべきなのでしょうか。先日、アメリカ大統領選挙の結果が出て、ドナルド・トランプの当選が報道されました。この大統領選挙は、一部のメディアは「どちらが勝つかわからない」と最後の最後まで報じていましたが、ふたを開けてみれば7つの激戦州すべてでの勝利をおさめるというトランプの圧勝劇で幕を閉じたのでした。 不透明感が強まっている世界経済の行末 彼の大統領就任

ブラジル・ポルトガル語に魅せられて #2

日系ブラジル人について 田町 崎(たまち さき)   こんにちは。今回は、私がお世話になった日系ブラジル人の歴史変遷について、ざっくりですがお伝えできればなと考えています。最後まで読んでいっていただけると嬉しいです。 ブラジル国内だけで270万人も住む日系人 まずは、海外にいる日系人はどの程度いるのか明らかにしていきましょう。外務省によると、海外日系人数は2023年10月の時点で、全世界で約500万人です[ i ]。そして、この調査で驚かされるのがブラジル国内にいる日系人

ブラジル・ポルトガル語に魅せられて #1

ブラジル・ポルトガル語を学び始めた経緯 田町 崎(たまち さき) 自己紹介  はじめまして。田町 崎(たまち さき)と申します。仕事は翻訳をしています。専門はブラジル・ポルトガル語で、海外メディア報道を通じて主には中米/南米の情勢を研究しています。  今回のnoteの企画では、自身のブラジル・ポルトガル語を学び始めた経緯に始まり、日系ブラジル人に関わること、ブラジルや周辺諸国の情勢などをお伝えしていこうかなと考えています。お手すきの際にでも、各記事をのぞいていただけると嬉

大人になって学ぶなら……中国語をおすすめするこれだけの理由 04

林屋啓子 中国語で世界が広がる ●まずは声をかけてみる これまで、日本人にとって、いかに中国語が学びやすい言語かご紹介してきましたが、他にもメリットや楽しさがいろいろあります。日本で暮らす外国人数は中国大陸がトップ、台湾も合わせると85万人近く(出入国在留管理庁2023年調べ)だそうで、わざわざ海外に行かなくてもネイティブに出会えるチャンスは十分にあります。すでにクラスメートや同僚が中国大陸や台湾出身だという方もいらっしゃるでしょう。彼らの中には、日本語を話すのが上手でも文

大人になって学ぶなら……中国語をおすすめするこれだけの理由 03

林屋啓子 雑学ネタもいろいろ ●同じ漢字なのに驚きの意味 中国語と日本語は漢字文化圏なので、漢字を見ただけで意味がかなり想像できるというお話をしてきましたが、やっかいなことに時々同じ漢字でも日中で意味が全然違うということがあります。有名な例をいくつか挙げてみましょう。簡体字が分かりにくいものは()内に日本の文字を入れ、下に意味を添えたので、比べてみてください。  いかがでしょうか?「奥さん」が“老婆”とはなかなか衝撃的ですが、“老”は「年老いた」のほか、親近感を表したり「

大人になって学ぶなら……中国語をおすすめするこれだけの理由 02

林屋啓子 中国語教材は無尽蔵 ●教材が簡単に手に入る 外国語を勉強するためには教材が欠かせません。特に学習者の少ない言語だと、入門書や辞書がなかなか見つからなかったり、かなり高額だったりします。また、その言葉を話す人も少なくて、しっかり勉強したいなら留学でもするしかないということもあるでしょう。    その点、中国語はテキストや辞書が数多く出版されています。内容も硬めのものからイラスト多めのかわいいものまで、自分のレベルや好みに合ったものを選ぶ楽しさがあります。しかも、「発

大人になって学ぶなら……中国語をおすすめするこれだけの理由 01

林屋啓子 日本人が圧倒的優位!? 語学がこんなに始めやすいとは! 今月は「大人が始める趣味」として 意外な魅力満載の「中国語」をおすすめします。 日本人はアドバンテージがすごい ●日本人にとっての中国語 大人になって何か始めようと考えたとき、新しい外国語に手を出すのはなかなかハードルが高いものです。「語学の勉強なんて若いうちがいいに決まっているし、単語や文法を一つ一つ覚えていくかと思うと気が遠くなりそう」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか? かく言う私もその一人で

濱田伊織のオーストラリアに暮らしてみれば―毎日がちょっとだけ新しい #4

第4回:日本とオーストラリアの「つながり」と「これから」 こんにちは!濱田伊織です。『洗練された会話のための英語表現集』(ベレ出版)などの英語学習書籍を執筆しています。ついにこの連載も最終回。皆さん、最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。今回は、日本とオーストラリアの「つながり」と「これから」について、最新のデータを交えながらお届けします。 日本人、急増中!最近、オーストラリアに移住する日本人が増えているのをご存知ですか? オーストラリア統計局の2021年のデー

濱田伊織のオーストラリアに暮らしてみれば―毎日がちょっとだけ新しい #3

第3回:オーストラリアの職場で成功する:「Collegiality(コリージャリティ)」って?こんにちは、濱田伊織です。今回は、オーストラリアのみならず、海外で楽しく働くためにぜひ知っておきたい大切なポイントについてお話しします。 オーストラリアのような、いわゆる「英語圏」の職場で働くためには、英語力は必須です。でも、それ以上に大切なことがあるんです。それが、「collegiality(コリージャリティ)」、つまり「協調性」です。 日本で一般的に「協調性」というと、「人に

濱田伊織のオーストラリアに暮らしてみれば―毎日がちょっとだけ新しい #2

第2回:アカデミアとオーストラリアでのキャリア—仕事も子育ても?こんにちは、濱田伊織です。前回はオーストラリアの多文化についてお話ししましたが、今回は私自身の経験も交えて、オーストラリアのリアルな労働環境について紹介します。 アカデミアへの道—理想と現実博士号を取得する人が増えている一方で、大学の正規ポジションが増えないという問題は、オーストラリアでも深刻です。私自身もこの状況に直面し、博士課程を修了した後すぐに大学の職に就くことができませんでした。アカデミックな道を進むか

濱田伊織のオーストラリアに暮らしてみれば―毎日がちょっとだけ新しい #1

はじめまして! こんにちは、濱田伊織です。『洗練された会話のための英語表現集』(ベレ出版)などの英語学習書籍や学術論文・書籍を執筆しています。今月から、オーストラリアでの経験をもとに、私が得た知見を4回にわたってお届けしていきます。 オーストラリアって、こんなに多彩!オーストラリアと聞いて、何を思い浮かべますか?カンガルー?コアラ?それとも広大なアウトバック?確かに、オーストラリアの自然は壮大で圧倒されます。しかし、この国の魅力はそれだけではありません。実は、多言語・多文

学びを行動に変える実践ノート、バレットジャーナルのはじめ方 〜カスタマイズ編〜

SAKURACO Hello folks! 『SAKURACO’s こなれ英語LESSON』の著者、日本人初のバレットジャーナル®︎認定トレーナー、SAKURACOです。 今回の連載でバレットジャーナルの魅力、セットアップ方法、そして肝心要の振り返り方の基本的なバレットジャーナル術のはじめ方をご紹介してきました。シリーズ最終回の本記事は、私が過去に使ったカスタマイズ例を一挙にシェアしていきます。 カスタムぺージは自分の意識を向けたいものに対して、具体的な施策を練ったり、行

学びを行動に変える実践ノート、バレットジャーナルのはじめ方 〜振り返り編〜

SAKURACO Hello folks! 『SAKURACO’s こなれ英語LESSON』の著者、日本人初のバレットジャーナル®︎認定トレーナー、SAKURACOです。 前回の記事ではたったの5分あれば完成しちゃうバレットジャーナルのセットアップ方法と、具体的な書き込み方をご紹介しました。 実用的でとことんシンプルなバレットジャーナルはすぐに日常に取り入れられるのが魅力。 しかしその反面…「振り返り方がイマイチわからなくてただのTodoリスト化してしまう」「振り返り

学びを行動に変える実践ノート、バレットジャーナルのはじめ方 〜セットアップ編〜

SAKURACO Hello folks! 『SAKURACO’s こなれ英語LESSON』の著者、日本人初のバレットジャーナル®︎認定トレーナー、SAKURACOです。 前回の記事では、バレットジャーナルの魅力についてお話ししました。今回はバレットジャーナルを実際に始めるための、基本的な書き方とセットアップを解説していきます! ノートとペンのご用意はよろしいですか? それでは参りましょう! 1. 基本の書き方箇条書きより賢いラピッド・ログバレットジャーナルは、情報をとに