風に自由を

風を閉じ込めた雲が立ち上っていく
空の天井に触れたら降りてくる
乾く汗 そのための風
そのための雲なら
僕の期待は 膨らむ

今宵 夢 夢に咲く花と 目が合えば胸に咲く花よ
目を逸せば消えてしまう その花よ
あの日の 自分を救い出すための幻なんだと
気づいても 夢の続きが終わらないんだよ


風に乗り続けた海のかけらが集まって
空に別れを告げる時が来る
濡れる肌 そのための素肌
そのための夏なら
あなたの傘も 閉じたまま

その声 その呼び声は 僕を呼ぶ声じゃなくても
すこしだけ 目があったような気がした
夏の日の終わりに咲き誇る 雲が解き放つ嵐よ
最後も 僕は僕のままでいたんだよ


この道を真っすぐ行けば海に行けるらしいから
見えない月明かりが照らすうちに見に行こかな
果てしない旅路を終えて指先で消えゆく波と
ともに来た風が僕を通り過ぎゆく先の
眠りについた湖の水面に咲く花の
名前と 名を知るあなたを教えてよ

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