仕事での責任とは?
よく遭遇する困る人
仕事だけでなく、日常生活でも「私では決められないので…」や「私には決められないので…」と言って、話を進めてくれない人に遭遇することがあります。
上司にすぐ確認してもらえるならまだ良いのですが、そういった人に限って、こちらとしては待たされ、結局、確認しているのかどうかすら分からない状況になることがよくあります。
私は、これらの状況の多くが「責任を取りたくない」あるいは「責任が取れない」という理由で、”責任”に対して過剰に反応している結果ではないかと考えています。
責任を取るとは具体的にどう言うことなのか?
自分の立場で「責任を取る」とはどういうことかを考えてみました。
最も悪いケースは、人命に関わる失敗をしてしまい、刑務所に行くことです。ただ、このような場合は多くのセーフティネットがあり、私一人の判断で進めることはできません。ダブルチェックやトリプルチェックが行われるため、実際には少し異なります。
次に考えられるのは、責任を取って仕事を失うことです。しかし、法律違反などがなければ解雇される可能性は低いので、これもまた少し違います。
それ以外で考えられるペナルティは、「なぜこんな決断をしたのか」と他者から批判されることです。
他人の評価は、そんなに重要ですか?
私の結論は、「責任を取れない人」=「他人の評価を気にしすぎている人」ということです。
多くの仕事上の決断は、誰にとっても完璧なものにはなりませんので、必ず一定の批判を受けます。
また、決断の時点では、その結果が成功するかどうかは分からず、必ずリスクが伴います。
でも、それが本当に大きな問題なのでしょうか?
批判されたら、その背景や理由を説明すれば良いし、もし自分の決断が誰かに不利益をもたらしたなら、素直に謝れば良いと私は考えています。
もちろん、説明をしたからといって必ずしも納得してもらえるとは限りませんし、謝罪したからといって許されるとは限りません。
それでも、前に進むためには必要なことだと思うのです。重要なのは、前に進むことだと私は信じています。
新人の頃、判断がつかないときには上司に意見を求めていましたが、どの上司も必ず「お前はどうしたいんだ?」と聞いてきました。
結局、仕事とは自分で決めることが大切なんです。だから上司もまず私の意見を聞いた上で、自分の意見を述べていたのだと思います。
今、私が上司として部下に相談を受ける立場になり、彼らに「あなたはどうしたいの?」と聞くようにしています。これは、私が新人の頃に上司から教わった大切な価値観です。
この問いかけは、単なる指示やアドバイスではなく、部下自身が責任を持ち、自分で考える力を育てるためのものです。そして、この価値観は、時代や立場が変わってもなお、私の中で生き続け、次の世代へと受け継がれていくのだと実感しています。
そして、自分で考えて出した結論であれば、他人の評価がそれほど気にならなくなると思います。今の自分にできる最善の結論なのだから、自然と納得できるのです。
場合によっては、「そんなに言うなら、あなたがやってみればいい」と開き直れるくらいの覚悟も持てるようになります。
考えて決めることは、それほど強力なエネルギーを生み出すのです。
結果として、「責任を取れる人間」に成長するのだと思います。
私の職場でも、そんな人間をたくさん育てたいと願っています。
今回の”てん子語録”
責任を取りたくない人の特徴: 「私では決められない」と言って話を進めない人は、実際には「責任を取りたくない」または「責任が取れない」ことが原因であることが多いと思ってます。
責任の実態と価値: 自分で考えた結論を出すことは、批判や不利益を受ける可能性があっても前に進むために必要であり、自分の価値観を持って判断することが重要です。
価値観の継承: 自分が学んだ「自分で決めることの重要性」を部下に教え、次の世代へと受け継いでいくことが大切であり、それによって「責任を取れる人間」に成長することを目指しています。
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