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#24. 弁理士試験の論文試験対策を振り返る

 私は2013年から2017年の5年間、弁理士試験を受験した経験があります。もう最終試験合格から時間も経過していますので、あまり役立つ情報も少ないのかもしれませんが、受験生の皆さんの何かの役に立てば!と思い、筆を執ることにしました。

 ちなみに以下の関連の記事のアクセスが好調です。

 ただし、いいねの数が増えないあたり、あまりコンテンツとしてはよろしくなかったようで。。。

0.私の受験生時代

 まずは、私がどんな勉強をしてきたかを簡単に。

 2013-2015年5月までは論文の試験はノー勉強でした。短答に受かって初めて論文試験の過去問を読み始めました。

 2015年秋から2016年の受験までは、TのS先生の論文対策講座と、K先生の答練をDVD受講生として受けていました。K先生のトークにモチベーションを支えていただきました。本試験は商標で稼ぐも、意匠が点を伸ばせず、平均52.5でした。

 2016年秋から2017年の受験までは、LのN先生の論文対策講座をストリーミング受講していました。本試験は特許をPCTで稼ぎ大幅貯金。商標が52点と54点を下回るも何とか逃げ切りでした。

 DVDやストリーミングで受けていた理由は、予備校に平日通うのが妻からNGだったいう理由なんですが、実は自分に合っていたかなと思います。答練を受ける時間は自由に選べるし、出来た出来ないを周りと争う必要もなかったことが特に。Tの初期の答練なんて、ホントに全然書けませんでしたから(それでもズルすることなく、スカスカの答案のままで提出していましたけど)

1.筆力をつけよう

 私は3回論文試験を受けましたが、3回目を受けた時に自信があったのが筆力でした。筆力とは、どれだけ多くの字数を書けるかという能力です。特実は120分、意匠・商標は90分の試験時間がありますが、3回目の試験時には特許は1問あたり3ページ、意匠・商標は4ページを制限時間を数分余して埋め切れるようになっていました。1回目の受験時は特実は1.5ページ、意匠・商標は3ページ目に入るのがやっとでした。内容もない文章をたくさん書いても合格にはつながりませんが、できるだけ多くの字数をかけた方が点数アップにつながりますので、たくさんの答練をこなすことにより、見やすい字(×きれない字)を早く書けるようにしていきましょう。

 筆力がないと答案構成の時間を削ってしまいがちです。これは悪循環。筆力を上げれば答案構成に十分な時間を割くことができ、論点の抜けミスを防ぐことが可能になると思います。

 「見やすい字」についてですが、人が採点する試験ですので、やはり読みやすい字の方が好印象を与えることは間違いありません。字に自信がない人は、漢字は大きく平仮名は小さく書くことを意識するところから始めるとよいと思います。

 また、読みやすい文章を書くというのも大事です。主語は何か、1文には1つの意図しか込めないようにして、できるだけ短い文を構成する。根拠条文はこまめに書く。論文試験は、要は訊かれている問いに答えればよいので、結論が伝わるようにすることをまずは意識しましょう。

2.答練の点数はその点数の意味を知ろう

 答練が始まると、どうしても平均点の上か下か?点数の絶対値や順位に一喜一憂してしまうものです。ただ低得点だからといってショックを受ける必要もないし、高得点だからといって結果に満足してはいけません(喜ぶことは良いです)。答練は、時間内に解くということも大事ですが、終わった後に必ず復習をしましょう。復習をして、落としたポイントがどこか?今までの勉強を振り返り絶対に思い出せなきゃまずいところだったか?そうでなかったか?どうかを確認しましょう。

 つまり、50点だったらなんで50点だったかを確認しましょう。私はTとLの答練を1シーズンずつ受けましたが、当時のTは配点理由があまり詳しく書かれておらず、ここのポイントが書けたら52点だったのか?54点だったのか分からないものでした。一方、当時のLは解説に配点が事細かに乗っており、この要件を入れておけば54点だったんだ、ということが分かるものでした。当時は四角スクエアさんはありませんでしたが、この辺りも予備校選びの参考にしてもらっても良いのかもしれません。

 答練の問題は時間がたった後に復習として、答案構成のやり直しは必ずやっていました。また、試験を受けた直後は復習ノートに問題を貼って点数を記入。落とした要件を列挙し、取らなければいけないポイントは目立つように記載していました。本番で同じ問題が出たら絶対に点を取るためです。

3.答練は上位4分の1を目指せ!

 上で得点や順位に一喜一憂するなといったので矛盾しているようにも聞こえますが、やはり合格にするには受験者の上位4分の1には入っておきたいです。私はTの時には、答練の後半になってやっと1、2回上位4分の1に入った程度でした。本番は平均点52.5点で落ちました。

 合格したLの時は、答練で上位4分の1に半分以上の回では入れていました。途中から「今年はイケる」という感覚に変わってきました。私はゼミなどにも入っていなかったので、自分以外全員落ちろ、自分だけ合格してやるという、気持ち悪いテンションで頑張っていました。


 ということで初稿はここまで。何か当時のことを思い出し次第、また折を見てバージョンアップしていきたいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。


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