#30. そして弁理士になる
これまでプロフィールに「未登録弁理士」「2017年合格」とか書いていましたが、実は2022年の某日に弁理士登録されました。タイトルは福山雅治の主演映画「そして父になる」をイメージしたものです。今年の実務修習を受けられる方に参考になればと思い、登録までの手続きをまとめます。再登録の方曰く、以前よりは楽になったとのことですが、そんなに楽なものではなかったので笑
1.必要な書類を集める
まずは必要な書類を集めます。これは日本弁理士会のホームページに載っています。実務修習が終わり、修了を証明する証明書と同時送付される登録申請の手引書の内容と同じです。
必要な書類は、
① 弁理士登録申請書・届出書
② 誓約書
③ 勤務証明書
④ 履歴書
⑤ 登録後の会費納付方法について
⑥ 銀行振込等の写し貼付
⑦ 登録免許税納付証明書
⑧ 住民票 (居住地の市区町村で発行) ※マイナンバーの記載がないもの。記載がある場合、受付できません。
⑨ 弁理士となる資格を証する書面
⑩ 身分証明書 (本籍地の市区町村で発行)
の10個になります。
2.書類集めの注意
⑧の住民票は役所に行かなくても、マイナンバーカードがあればコンビニでも発行可能ですが、⑩の身分証明書は役所じゃないと発行できません。しかも本籍地です。行政サービスコーナーでも発行できませんので要注意です。
ちなみに私が1番時間を要したのは、③の勤務証明書でした。JTCあるあるですが、これがすぐに発行されれば1週間早く登録できたはずです。私は住民票と会社に登録していた住所の表記が若干異なっていたため、住民票の表記に寄せるために再発行したために時間がかかりました。知り合いの方では、名前の漢字を間違えられて再発行、という人もいました。
3.登録に必要な費用
登録に必要な費用は、¥110,800+αです。内訳は登録免許税が¥60,000、登録料¥35,800、登録月の会費¥15,000、+αです。
登録免許税は麹町税務署に納めると書かれていますが、注意書きをみると「国税を収納することができる金融機関であれば銀行等や郵便局でも納付」と書いてあります。なので、登録料+登録月の会費を振り込む銀行や郵便局でも手続き可能です。なお、登録免許税はクレジットカード払いはできません。また、登録料と登録月の会費の振込先は、みずほ、三井住友、三菱UFJ、ゆうちょ銀行の4択になりますので、+αである振込手数料等を考慮してください。銀行振込の写しを提出書類に貼付する必要があります。ATMで振込を行うと感熱紙タイプの証明書になる可能性があるので、私は対面で振り込みを行いました。
なお、登録料¥35,800、登録月の会費¥15,000は弁理士会の会計課に連絡すると領収書を発行してもらうことができます。連絡しないと発行されませんのでご注意ください。
+αは振込手数料以外に、後述する郵送費用、前述した住民票、身分証明書の発行手数料、履歴書に貼付する写真撮影料あたりになります。
4.必要な書類を郵送する
前述した①~⑩の書類を集めたら、申請書類は書留または特定記録郵便で送付します。弁理士会のビルに直接、もっていかないようにしましょう。封筒表書きには「弁理士登録申請書類」と朱書きする必要があります。
なお、私が書類を郵送できたのは、書類集めを開始して19日目のことでした。。
5.登録までの日数
そして、皆さんが一番気になるであろう郵送してから登録までの日数ですが、私は郵送後たった7日で登録されました。登録された週は一桁の人数だったということもあるのでしょうが、これは意外でした。早かったです。
ある日の朝から急に弁理士会からメールが届くようになり、弁理士会のホームページの「登録者のお知らせ」を見て、自分の名前があることに気付きました。
6.登録されると貰えるもの
まず、登録されると「弁理士登録通知書」が弁理士会の会長様から送られてきます。また、「弁理士としての心得について」という書面が同封されます。これは登録日の7日後には届いていました(本当はもっと早く届いていたかもしれないが、在宅勤務続きだったため正確な受領日は分からず)。その後、「弁理士専用システムID/パスワードのお知らせ」も送付され、弁理士ナビの情報をいじれるようになります。
そして、登録から2週間後に段ボールで重い荷物が送付されてきます。この中には、テンションが上がるアイテムが入っています。弁理士登録証、弁理士記章、弁理士手帳です。記章には登録番号が入っており、これを見た瞬間に「やっと自分も弁理士になったんだなぁ」と思いました。社内の人や家族に記章を見せると「弁理士にもこんなのがあるんだねぇ」と言われ、少し一目置かれた気分を味わうことができます。
弁理士手帳は嬉しかったのですが、2021年版の手帳だったのが残念でした。登録が年度末に近かったため、書き込みを行うことなく記念品となってしまいそうです。。
また、この荷物が重い原因は、倫理研修テキスト、弁理士関係法規集、会員処分事例集、会員に関する苦情事例集といった分厚いテキストが同封されていたためです。これを読まんといかんのか、会社から自宅に持ち帰るべきか?会社においても読むのだろうか??など、いろいろと思うところがあります。
なお、この段ボールに同封されているものに「受領書」があります。受領後、一週間以内に返送しなくてはなりませんので、これは気を付けてください。事実、私は受領証の存在に気付いたのは、受領後6日目でしたので。。
7.まとめ
ということで、まとめてみると内容が無いよう的な記事になったのですが、実務修習中で今年登録される方に少しでも役立てばと思い、記事にさせていただきました。私が実務修習を終了して2018年にもらった書類は元号が平成でしたし、当時の手引きでは必要とされていた書類が一部必要でなくなっていたり、当時は認められていた手渡しによる書類提出も不可になっていたりと、4年という時の流れを感じました。同期合格した人たちは、もう4年もキャリア積んでるんだなぁ、と嘆きたくもなりましたが。。
とはいえ、いよいよ私も弁理士としての実務が始まるときが来ました。皆さんと一緒に知財業界を盛り上げていければと思います!